「アルプスの決闘の巻」人造心臓を胸に入れ人間の心を手に入れたアトム。キャラの内面が記号的なので普段のアトム(心のないロボット)と違いがよくわからない。ちなみにこの話は連載でなく付録に掲載されたもので、他のエピソードと比べ絵が荒くコマ割りが大きい。手塚氏はストーリーを細かく描き直すのに、こういう絵の誤差は気にしないという不思議。しかもコマ割りがスカスカなぶんストレスなく読み進められてむしろこちらの方がいい。
「アトラスの巻」 第二期のアニメ版アトムでライバルとして描かれたアトラスが登場。土管に手足がついたような身体で、股間の穴からジェット噴射で飛ぶ。何でこんな格好わるいデザインにしたのか理解に苦しむ。
「こんな本を読んだ!」カテゴリーアーカイブ
【本】『鉄腕アトム(4)』手塚治虫
【本】『鉄腕アトム(5)』手塚治虫
【本】『鉄腕アトム(6)』手塚治虫
「イワンのばかの巻」小学校低学年時に既読済み。読んでいるとラストシーンを読んだときの感情がリアルに蘇ってくる。子供だった頃はアトムがどんな敵ロボットと戦うかということばかり興味を持っていた……と思っていたが、意外と後々まで記憶に残っているのはこの漫画のラストのような一枚絵だ。
「エジプト陰謀団の秘密の巻」ラストのコマ付近の絵もはっきりと覚えている。そういえば小学校低学年時、藤子不二雄漫画(「ドラえもん」「怪物くん」)を読んでいたこともあって手塚氏の絵柄が古いと思わなかった。しかし小学四年ぐらいになると少年ジャンプの流行り絵に夢中になり、手塚漫画から離れていった。途中で『ブラック・ジャック』などを読んだりしたが、再び手塚漫画にハマるのは中学卒業前後から、そしてそれは主に大人漫画中心。僕にとって『鉄腕アトム』がちょうど手塚氏の中の空白地帯だった。
【本】『鉄腕アトム(7)』手塚治虫
【本】『鉄腕アトム(8)』手塚治虫
「ウランちゃんの巻」ロボット同士の格闘技大会になぜかアトムの妹ウランちゃんが参加。敵ロボットのホンコン代表レン・ターンが、キン肉マン悪魔七超人編で一コマだけ登場したプリプリマン(顔がお尻)みたいで適当なデザインに笑ってしまう。冷静に考えるとそんな顔お尻ロボットが平時に活躍するとも思えず何のためにこんなロボットを作ったのか謎。
「デッドクロス殿下の巻」小学校低学年時に既読済み、印象に残ったのか細部に至るまで覚えている。ラスト、殿下がマスクを取るとその正体は……ってマスクの下に見えていた素顔の顎も含めて仮面だったって、それは反則じゃないのか? ライダーマンの下に見える顎も仮面ってことはないだろ……騙された感でクラクラした当時の感情がまざまざと蘇ってくる。
「白熱人間の巻」最強の敵こそシンプルな姿という発想は『ドラゴンボール』のフリーザ最終形態の嚆矢ではないか。
【本】『鉄腕アトム(9)』手塚治虫
【本】『鉄腕アトム(10)』手塚治虫
【本】『鉄腕アトム(11)』手塚治虫
【本】『鉄腕アトム(12)』手塚治虫
【本】『鉄腕アトム(13)』手塚治虫
【本】『鉄腕アトム(14)』手塚治虫
【本】『鉄腕アトム(15)』手塚治虫
【本】『鉄腕アトム(16)』手塚治虫
【本】『鉄腕アトム(17)』手塚治虫
【本】『鉄腕アトム(18)』手塚治虫
【本】『鉄腕アトム別巻(1)』手塚治虫
【本】『鉄腕アトム別巻(2)』手塚治虫
【本】『ナスビ女王』手塚治虫
【本】『アトム今昔物語(全3)』手塚治虫
【本】『空気の底』手塚治虫
【本】★★『気がつくと机がぐちゃぐちゃになっているあなたへ』リズ・ダベンポート
机周りの整理を、物理的なモノだけにとどまらず、情報、スケジュール管理の観点も交えて説明されている。片付けというよりは仕事(作業)に対して実践的な内容。
メモ:
捨てるか、とっておくかの判断に三〇秒以上かけては駄目。
1:デスクをコクピットにする。
└手近に置く(机の上に出す)のは毎日使うのものだけ
└毎週使うものは引き出しの中(二軍)。
└毎月使うのものは部屋の中、それ以外は部屋の外。
イントレー
↓
読み物トレー
↓
保管トレー
文房具いるものと要らないものの区別:使ったものにポストイットをつける→使わないものは二軍へ
2:毎日の「管制塔」を持つ。
管制塔をデスクの見えるところに立てておく。
└1:用件全てを書き留める……リストにA緊急性 B重要 Cやった方がいいランクをつける。Aの中にはA1、A2……
└2:一つしか作らない。
└3:一日ひとつのレーダースクリーン。
レーダースクリーンに割くページは一日見開き一つ、以降は一週間、一ヶ月、一年……の単位
仕事の予定は逆算で作る。
3:書類の駆け込み寺を作る
保留ファイル
└1:入れる前に管制塔に用件やアポを書く
└2:管制塔に書いてないものは保留ファイルにに入れない。
└3:保留ファイルに入れる前に管制塔に覚書きを書いておく。
移動する用のキットを作る。
何をしたらいいのかわからないときの魔法の言葉。
「自分がすべきことはなにか」
集中力が発揮できる状態に入るには二〇分必要だが、集中が溶けるのは一瞬。集中が続けられる環境を作ることが一番大事。
毎日の習慣
一日の計画をチェック……リストに優先順位
↓
計画を番号の順番に実行。
↓
チェックマーク
↓
仕事が終わると、デスクの上は綺麗に。
【本】『図解 ミスが少ない人は必ずやっている「書類・手帳・ノート」の整理術』
【本】『LIFE PACKING(ライフパッキング)【未来を生きるためのモノと知恵】』高城剛
まず理屈抜きに他人のカバンの中は面白い。持ち物にこだわりのある人のモノならなおさら。
数年前、一〇万冊の書籍が並ぶ著者高城氏の書斎を観てこういう生活ができるようになりたいと憧れたものだが、よくよく考えてみると一〇万冊って一日一〇冊読んで読み終わるのに三〇年かかる量。書籍を三千冊強所有している僕ですら整理しきれないのに、この人はどう情報を処理しているのだろうと訝しんでいたのだが、この本を読んで納得。
一〇〇〇冊ぐらいスキャンした他は全て処分したとのこと。高城氏の立派な書斎は自己表現の一つだったのだ。
カバンの中身じたいは男の冒険心をくすぐる、旅グッズ満載。最先端のガジェットを使いこなしながら、ホメオパシー、瀉血キットなどなど科学的根拠が??なものが混在しているあたり、スティーブ・ジョブズが東洋文化に傾倒し禅に傾倒した仏教徒だったことを連想させる。
……にしても、「どこでもDJコンソール」を持ち歩いてどうするの?
二〇年近く前から思っていたのだが、結局、高城氏って何をやってる人?
【本】★『超・オフィス整理術 仕事ができる人はなぜデスクがきれいなのか』小松易
デスク周りのモノの配置について、こうあったほうがよいという具体例を納得いくよう理屈で説明する。
片付けはダイエットと同じで、散らかった(太った)ときに整理する(痩せる)のではなく持続させるための恒常的なシステムが必要だということ。
これは感覚で説明する近藤麻理恵さんの真逆の方法だが、同じ結論。
メモ:
●整理するときのポイント(これの繰り返し)
外に出す:一箇所に集める
↓
分ける:減らす基準を決める
↓
減らす
↓
しまう
●文房具は一軍と二軍に分ける
二軍に入れて一ヶ月以内に使わないものは処分。
デスクの上にはパソコンと電話だけ。
●引き出し
一番:文房具
二番:小物
三番:保管書類
●パソコンの中の書類:三回のクリックで見つかるよう整理
●片付けるときは一五分一セット。
【本】『整理HACKS!―1分でスッキリする整理のコツと習慣』小山龍介
【本】『サンダーマスク』手塚治虫
【本】『火の鳥(13)』手塚治虫
「生命編」銃から発射される光線が螺旋を描く理屈がわからない。そもそも手塚氏が描いた(?)螺旋がヨレヨレで、アシスタントが描いた爆発と位置がズレているし線質もあきらかに浮いている。この少し後になると手塚氏の絵は安定するのだが、絵に迷いがあった時期なのだろうか。物語自体は、初読時(高校一年)は「火の鳥」の中の一編としては物足りなく感じたが今読むと普通に面白い。手塚氏に熱中しはじめたときだったので期待値が高すぎたのか。
「異形編」他の『火の鳥』作品と「太陽編」の緩衝材のような印象。物語技巧については申し分ないが、そのためだけに作られたキャラクターっぽくて、時間の輪廻に閉じ込められた登場人物に、漫画の外側から不憫に思う。
【本】『モンド9 (モンドノーヴェ)』ダリオ・トナーニ
惑星モンド9で生活している人がその視点で物語られた日記や航海記録を集めたもの。
何が進行しているのか把握することが、別世界の住人である僕には難しすぎる。
ドラクエ1のダンジョンは松明の照らす範囲しか見ることができなかったが、そんな感じで、一定の距離から外は把握できないような手探り感のある描写で息苦しい。それも含めて著者の意図通りだから、たぶん僕には合わなかったということだろう。
スタニスワフ・レム『砂漠の惑星』も似ているところがある物語だが、登場人物が別世界の闖入者なので登場人物と同じ視点から読者がわかるように最低限の説明がある。
現代はSFの文学度が高くなっているからそういう説明が省かれる傾向にある?
設定や描写が興味深いだけに残念。
【本】『NHKためしてガッテン科学のワザで確実にやせる。―失敗しない!目からウロコのダイエット術』
【本】★★『たんぽぽ娘 』ロバート・F・ヤング
遺作「荒寥の地より」で泣きじゃくってしまう。今のところ今年読んだ短編ベストワン。いい意味のアマチュアリズム(自分の好きなことに執着する)。失われてもう二度と触れることができない記憶や感情を描くことに執着した作家。SF的にハードな設定になると途端にボロが出る。過去に対するノスタルジックに執着する点はジャック・フィニィに似ている印象。……感想を書こうとして読み返し、また「荒寥の地より」で涙。駄目だ。切なすぎる。
メモ:
「特別急行がおくれた日」(伊藤典夫訳)*
藤子・F・不二雄氏の短編「四畳半SL旅行」と発想が似ている。これが本邦初訳、似たようなことを考える人がいるものだ。ジオラマの登場人物がそれと気付かず無限の日常を繰り返し、それを観察する人が外に無限に繰り返して存在する……
「河を下る旅」(伊藤典夫訳)
死後の川を下るカップル。最後に救いがあるのがリアリティを損なっているような気もするが、そもそもそういう作家か。
「エミリーと不滅の詩人たち」(山田順子訳)
「神風」(伊藤典夫訳)*
少女が爆弾。男女の性の優位が逆転した未来というのが肝。大量生産殺人兵器彼女、といったところか。
「たんぽぽ娘」(伊藤典夫訳)
よく出来ているのだが、もうひと理屈がないと素直に感動できない。泣いたけど。
「荒寥の地より」(伊藤典夫訳)*
何度読みなおしてもまたあらたな涙が溢れかえってくる。無駄がない。
「主従問題」(伊藤典夫訳)*
「第一次火星ミッション」(伊藤典夫訳)*
もう少しひねりがあってもよかった。
「失われし時のかたみ」(深町眞理子)
「最後の地球人、愛を求めて彷徨す」(伊藤典夫訳)*
性の乱れた社会を、自分以外全員宇宙人になったように思える男の話。
「11世紀エネルギー補給ステーションのロマンス」(伊藤典夫訳)
なんちゅう単純なおとぎ話だ。
「スターファインダー」(伊藤典夫訳)*
よくわからない。
「ジャンヌの弓」(山田順子訳)
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