【本】『鉄腕アトム(13)』手塚治虫

「地上最大のロボットの巻」浦沢直樹氏が『PLUTO』のタイトルでリメイクしたその原作。物語もそうだが、この頃の手塚氏の絵は脂が乗っている。デザインも漫画的な演出も。小学校低学年時に初めて読んだ僕ですら次々と現れるロボットにワクワクしたのだから、当時リアルタイムで読んでいた子供は尚更だったろう。この物語のロボットの中には完全な悪役はいない。しかし立場、生き方の違いで戦わなければならないのだ。ウランがプルートウにワッペンを貼るシーン、ウランのことを気にするプルートウが泣けて仕方ない。