日別アーカイブ: 2014年4月5日

【映画】『THE ICEMAN 氷の処刑人』

最近のウィノナ・ライダーはマイケル・ジャクソンが女装したみたいに見えて仕方がない。白塗りの肌に幾何的な眉、目鼻立ちの印象?
ある意味ICEMANより怖い……ってあい済まん。

殺人者の内面を追った内容かと思いきや、意外とギャングもの要素が強かった。
ギャングって仁義や気遣いが一番大事で、度胸と行動力はその次の要素。
あとは気持ちの切り替えか。
殺した相手に対して感情移入せず割り切るエゴと、自分が生きる心の支えとして家族に対する愛情。裏表。

【本】『火の鳥(1~2)』手塚治虫

「黎明編」猿田彦の鼻が大きくなったのはこの時代にハチに刺されたからで、生まれ変わってもつきまとう鼻が大きくなる業(カルマ)、謎すぎる!
モチーフとしての火の鳥(テーマ)が物語と絡み合い、昇華するその巧みさはシリーズの中で随一。史実、神話の織り交ぜ方もハマっているし、一〇代の初読時より楽しんで読むことができた。

【本】『火の鳥(3)』手塚治虫

「未来編」猿田博士がムーピーを実験して得たデータが何も生かされていない。そもそも火の鳥が主人公に永遠の命を与える意味がわからない。もしそうするなら、風化した肉体が元になって地球の新しい生命が生まれなければ意味が無い!
物語自体は行き当たりばったりで起伏に欠ける。しかし終わる直前からの怒涛のクライマックスと、空間と時間・因果の連鎖のテーマは手塚漫画どころか日本漫画史に残るオリジナリティと先進性。
「黎明編」と「未来編」はセットで読むべき物語だし、さらにいうと続編は全て壮大なスケールのエコー(こだま)だ。