【本】★★『たんぽぽ娘 』ロバート・F・ヤング

遺作「荒寥の地より」で泣きじゃくってしまう。今のところ今年読んだ短編ベストワン。いい意味のアマチュアリズム(自分の好きなことに執着する)。失われてもう二度と触れることができない記憶や感情を描くことに執着した作家。SF的にハードな設定になると途端にボロが出る。過去に対するノスタルジックに執着する点はジャック・フィニィに似ている印象。……感想を書こうとして読み返し、また「荒寥の地より」で涙。駄目だ。切なすぎる。

メモ:
「特別急行がおくれた日」(伊藤典夫訳)*
藤子・F・不二雄氏の短編「四畳半SL旅行」と発想が似ている。これが本邦初訳、似たようなことを考える人がいるものだ。ジオラマの登場人物がそれと気付かず無限の日常を繰り返し、それを観察する人が外に無限に繰り返して存在する……
「河を下る旅」(伊藤典夫訳)
死後の川を下るカップル。最後に救いがあるのがリアリティを損なっているような気もするが、そもそもそういう作家か。
「エミリーと不滅の詩人たち」(山田順子訳)
「神風」(伊藤典夫訳)*
少女が爆弾。男女の性の優位が逆転した未来というのが肝。大量生産殺人兵器彼女、といったところか。
「たんぽぽ娘」(伊藤典夫訳)
よく出来ているのだが、もうひと理屈がないと素直に感動できない。泣いたけど。
「荒寥の地より」(伊藤典夫訳)*
何度読みなおしてもまたあらたな涙が溢れかえってくる。無駄がない。
「主従問題」(伊藤典夫訳)*
「第一次火星ミッション」(伊藤典夫訳)*
もう少しひねりがあってもよかった。
「失われし時のかたみ」(深町眞理子)
「最後の地球人、愛を求めて彷徨す」(伊藤典夫訳)*
性の乱れた社会を、自分以外全員宇宙人になったように思える男の話。
「11世紀エネルギー補給ステーションのロマンス」(伊藤典夫訳)
なんちゅう単純なおとぎ話だ。
「スターファインダー」(伊藤典夫訳)*
よくわからない。
「ジャンヌの弓」(山田順子訳)
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