月別アーカイブ: 2015年8月

【本】『ドルジェル伯の舞踏会』ラディゲ

僕には、一九二〇年代と言う時代か、フランスという場所か、ラディゲ氏という作家の個性か……そのどれが理由かわからないが、どこまでが意図的なのかわからなかった。
物語が心の動き中心に描かれてはいるが、リアリティを感じることができず観念的に思える。

そのあと、ラディゲ氏によって先行して書かれた『肉体の悪魔』を読んで少し理解が進む。
『肉体の悪魔』がA面ならこれはB面の関係。
あちらはリアルタイムの心情の変化を描いていて(ルポルタージュや実況中継のように)、こちらはチェスのようにコントロールされた状況下での心情の変化を描いているのだ。


【日記】15年08月01日(土) 体重60.3kg

何時間寝ても眠いので、けっきょく睡眠時間というより僕が朝に弱いということなのだ。

2015-08-01 17.45.23

四時四五分起床。

五時四分より光ヶ丘公園を二九分ジョギング。
地平線ぎりぎりに真っ赤な太陽が浮かんでいる。
最悪の体調、歩くよりも遅いスピードで走る。
老人や主婦が歩いて僕を抜いていく。
This Heatのアルバム『Deceit』を聴きながら走る。
よくわからない。

午後は読書そして漫画のネーム。
一六時外出、サウナのように熱気が身体を包み込む。
新大塚の図書館に寄ってから四谷へ向かい、クロッキー会に参加。
どう形をとるか線を引くか考えながら手を動かしていると途中で頭が痛くなってくる。
線も形もヘロヘロ。
あと何十年続けたら自動的に手が動く領域に入るのだろうか。
漫画家や画家がよく言う「絵を描いていて楽しい」ゾーンなんて滅多に入らない。
いつも無理して絵を描いている。
ほんのたまに、一年に何回か絵の中に入り込んで恍惚が訪れる瞬間があるが、それのためにその数百倍、数千倍の苦痛の時間をすごさなければならないのは馬鹿げている……と、我ながら思う。
二二時帰宅、二三時就寝。
 

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【本】『果因果因果因』根本敬

学生の頃いちばん好きだった作家、根本敬氏のフィクション短篇集。
自分が好きだったテイストがフィクションの中にも残っている。
善でも悪でもない世界の底に沈殿した澱の中の混沌とした世界に自分は憧れた。
そして学生時代は傍観者だった自分が時を経て澱の中に埋もれ、いつの間にかリアル世界で根本氏の描くあちら側に片足を突っ込んでいることに気づく。
おそらく根本氏の世界がこちら側に侵食しているのだ。


【本】『肉体の悪魔』ラディゲ

その場の空気を冷凍保存してそのままリアルタイム解凍しているかのような、すさまじい心理的臨場感。
尋常な気持ちで読んでいられない。
自分の心に関してここまで熟知しているということはずばらしいが、恥ずかしげもなくそれを描写するラディゲ氏はある種のサイコパスかもしれないとまでも思う。
僕は……正視できない(だからクリエーターとしてダメなんだ!)


【日記】15年08月02日(日) 体重59.7kg

ひとりとかふたりならどうってことないけれど、多人数と接した翌日は必ず人酔いになって昼過ぎまで……場合によっては数日間具合が悪くなるのだ。

2015-08-02 14.44.01

寝苦しくて睡眠不足気味。
四時四五分起床。

五時一〇分より光ヶ丘公園を二九分ジョギング。
Tom Newmanのアルバム『Fine Old Tom』を聴きながら走る。
……あまり印象に残らない。

あまりの暑さに、仕事部屋で仕事をしたらパソコンが壊れる(五年前暑さでハードディスクが焼けた)かもしれないので、仕事机をエアコンのあるリビングに移動する。
リビングの掃除をしていると昼近くまで時間が潰れる。

午後から外出、四谷の読書会へ。
課題本はラディゲ『ドルジェル伯の舞踏会』。
この本単体では言わんとすることがわからなかったので、『肉体の悪魔』を図書館で借りてきて比較して読むと少し理解が進む。

人酔いを避けるため、懇親会に参加せず帰宅。
二一時半就寝。
 

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【日記】15年08月03日(月) 体重59.6kg

悲しいとき……セミの幼虫を拾おうとしたらイヌの糞だったとき。

2015-08-09 15.11.36

四時四五分起床。
起き抜けは眠くてまともに走れないので、最近は熱いシャワーを浴びてからジョギングに出るようにしている。
それでも眠いのでこの日からさらに洗髪、髭剃りを済ませてから走りに出ることにする。
しかしまだ眠い。

五時一四分より光ヶ丘公園を四〇分ジョギング。
Tom Newman:1977のアルバム『Faerie Symphony』を聴きながら走る。
FF4のサントラで、ケルト音楽風にアレンジした「FINAL FANTASY Ⅳ Celtic Moon」と雰囲気が似ている。
それよりは現代音楽的だが。

午前中は、リビングに仕事机を移動させたことに付随する自宅の大掃除。
使わなくなった本棚をノコギリで解体しゴミ置き場へ持って行く。

足りないものを買うために、駅前のショッピングモールに向かう。
ついでに大戸屋で食事。
ショッピングモールで買い物してから外にでると、日差しよりも地面から放射される熱気にむせ返る。
道路を避け、公園の樹の下や芝生横を通って帰宅。
漫画のネームを完成させて編集へ送る。
返事待ちの間にDVDで映画鑑賞。
二三時就寝。
 

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【本】『イエスの生涯』遠藤周作

一〇代の終わりに読んで以来、数年ごとに読み直している。
キリスト教に対して興味をもつきっかけになった書籍。

イエスがどの程度自分の運命を把握していたのか、コントロール出来たのか、イエスが復活したということが比喩なのか、本当に復活したと弟子たちが捉えていたのか、キリスト教徒からすれば信じることが先なので、それはわかっていた、真実だ、ということなのだろうけれども、実際のところはどうだったのか、どうも飲み込みにくい。
今回の再読でもわかったようでわからなかった。

わからないことに対してはそういうものだと信じなければならない……それが宗教なのかもしれないが、キリスト教徒でない僕にもわかる理屈がないのだろうか。
その理屈を聞いて納得したとき、僕はキリスト教に入信するのかもしれない。


【映画】『ハムレット』

今年一番観ていて苦痛だった映画。
何度も中断して観終わるのに四日もかかってしまった。
舞台を映画化しているから登場人物のひとりごとがわざとらしく思えて仕方がない、ってかハムレットがメル・ギブソンであることに違和感。
頭おかしくなったふりをするなんて高度なことをせず力まかせで解決しそうじゃないか。


【日記】15年08月04日(火) 体重59.9kg

日の出前後、石段や樹の幹にしっとりした白い羽根のセミが連なってぶら下がっていた。

2015-08-04 16.22.13

四時四五分起床。
仕事場に移動するが、昨夜遅くまで読書していたためなかなか目覚められない。
床に横たわったまま眠ってしまう。
しばらく経ってから慌てて起き上がり、ジョギングへ。

五時三四分より光ヶ丘公園を二八分ジョギング。
眠さで走りがぎこちない。
今日は一年に何日しかないレアな日、近所のセミの幼虫がいっせいに脱皮している。
Tony Banksのアルバム『Still』を聴きながら走る。
……普通。

朝から漫画の下描きを描いている。
息抜きにセミの写真を夕方撮影に出たほかはずっとぶっとおし夜まで作業。
寝室で読書していると眠くなってきたので二一時半就寝。
 

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【食】15年08月04日(火)

朝食:煮玉子とアボカドとソーセージとトマトとレタスのサラダ、ぬか漬け、お握り、焼きブリ。
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昼食:ササミと舞茸のにんにく炒めのせトマトとレタスのサラダ、ぬか漬け、ご飯、鶏モモの唐揚げ。
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おやつ:ヨーグルト。
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夕食:豆乳にフルーツグラノーラ、ぬか漬け。
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【日記】15年08月05日(水) 体重60.4kg

朝、スーパーにて。
母子が買い物をしていてワンピースを着た幼女が肩紐を一つ外し、片乳首を晒したまま店内を歩いている。
でも駐輪場でお母さんが子供を担いで自転車の後ろに乗せて走ってったときもそのまま肩紐外しっぱなしだった。

2015-08-05 10.01.13

四時四五分起床。

五時二五分より光ヶ丘公園を三五分ジョギング。
この時刻から強い日差し。
地面からむせ返るような熱気が上がってくる。
Treesのアルバム『The Shore』を聴きながら走る。
どこか懐かしい、ヨーロッパの民族音楽のような雰囲気。
嫌いではないが、僕にはキャッチーさが今ひとつ足りない。

就寝直前まで仕事、寝室で読書していると眠くなってきたので二二時就寝。
 

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【日記】15年08月06日(木) 体重60.9kg

今日は一歩も外に出なかった。

2015-08-09 15.12.32

今年一番の寝苦しさ、窓を開け放しベランダの近くで寝ていたのに暑い。
布団の上からとびだし(わずかにヒンヤリとした)畳の上をゴロゴロしている。
暑さで消耗、眠ったのにかえって疲れ、定刻通り目覚めることができずに六時起床。
外を見るともう日が高く上っている。
灼熱の太陽の下、ジョギングに出ることは自殺行為。
諦めてすぐに机に向かい仕事を始める。
ガンガンにエアコンの効いた部屋で漫画を描き続ける。
下描きが終わり、夕方からペン入れ。
二二時まで一六時間ぶっ通しで仕事、その後寝室に入るがなかなか眠れない。
 

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【映画】『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』:ユナイテッド・シネマとしまえんで鑑賞

僕の中でほぼ完璧だった前作とはうってかわって、ちょっとオフビートな雰囲気ただよう今作、なかなかに楽しかった。
トム・クルーズ演じるイーサン・ハントが『マッドマックス 怒りのデスロード』におけるマックスのように主人公というよりヒロインのサポート役だったり、通常なら進むはずの展開が要所要所ではぐらかされる。
最後まで飽きさせない。


【日記】15年08月07日(金) 体重60.4kg

ミッション・インポッシブルの新作の初日、映画館でチケット予約したら朝八時半から……学校やんけ!

2015-08-07 11.35.19

四時四五分起床。
シャワーを浴び食事してから今日はジョギングに行くこともなく七時より仕事。
昨夜のペン入れの続き。

八時にペン入れを中断して外出。
八時半よりユナイテッド・シネマとしまえんで映画鑑賞。
『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』
(一〇日前に映画チケットを予約していた)
往復一時間、自転車で外を走っていると汗びっしょり。

帰宅してエアコンの効いた部屋で仕事の続き。
夕方、息抜きに外に出てセミを鑑賞。
ミンミンゼミとアブラゼミ。
ずっと一日家にこもって仕事をしていると時間の感覚がなくなる。
あっという間に季節が過ぎてしまう。
今日中にペン入れを終わらせるつもりが、ギリギリ終わらず残り数コマを残し二三時就寝。
 

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【本】『情報の「捨て方」 知的生産、私の方法』成毛眞

書かれていることがあまりにも功利的過ぎる。
いい、悪いは実は本人の主観でしかないのに、あたかもある種の絶対的な価値観があるように誘導(あるいは錯覚)させている。
意味のない情報のなかでたわむれることに無常の楽しみを見出す人をバッサリ切り捨てるって……人間って有用なことだけで進化したわけじゃなくて、この世界で大切なことは、一見無用に見える九割九分九厘の屍の上に築かれているのではないか。


【日記】15年08月08日(土) 体重60.5kg

原稿にかかった時間を平均すると、ネームから仕上げまで一ページにつき一〇時間。
ということは一週間漫画に集中すると最大一〇ページ。
(ひとりで作業した場合)

2015-08-08 18.21.55

四時四五分起床。

五時一四分より光ヶ丘公園を四一分ジョギング。
Triumviratのアルバム『Old Loves Die Hard』を聴きながら走る。
ELPの一番いい頃のような雰囲気。
バンド構成、アコースティックなものとデジタルなものの融合ということもそうだが、曲のアレンジが非常に似ている。
しかし、パクリというわけでなくこのバンドなりのオリジナリティがあり、そしてキャッチー。
もっとヘビーローテーションで聴いてもいいかもしれない。

帰宅してすぐに原稿のペン入れの続き、すぐに終わらせて原稿をスキャンして仕上げ。
ほぼ(自分の)予定通り一六時前に完成、脱稿。
脱稿後すぐに一六時一五分にため家を出る。
大塚の図書館に寄ってから四谷のクロッキー会に参加。
途中から頭痛がしてきて、クロッキーに集中できない。
早朝から絵を描く仕事をしていたので、緊張する作業をぶっ通しで続けていて脳がショートしたのかもしれない。
二一時会場を出て二二時帰宅、二三時就寝。
 

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【日記】15年08月09日(日) 体重60.0kg

ひんやりと冷たい風を感じて夜中目覚め、厚い布団にくるまる。
そんなとき少しだけ秋の気配を感じる。

2015-08-09 16.46.17

四時四五分起床。

五時一三分より光ヶ丘公園を四四分ジョギング。
曇天。肌寒いけれども走っていると汗ばみ始める。
夏は、この時間が一番過ごしやすい。
U.K.のアルバム『U.K.』を聴きながら走る。
……印象に残らない。

一六時に自転車で家を出る。
三鷹のクロッキー会に参加。
一年前から平均すると週一のペースでクロッキーを続けて、最近ようやく成果が出てきたように思う。
クロッキーそのものの上達というより、普段漫画を描いているときに手で覚えた感覚が残っているこ瞬間があって、それが少しうれしい。
懇親会に参加、Sくんやモデルさんと話している。
二二時に会場を出て夜の街の底を自転車で進み二三時に帰宅。
今夜も暑くて眠ることができない。
 

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【日記】15年08月10日(月) 体重59.9kg

外食のラーメンは一ヶ月に一度と決めている。
ラーメンは僕の数少ない楽しみなのだが、ダイエットを長く続けているためか、最近は食べている途中で量を多く感じイヤになってしまう。
ダイエット的にはいいことだが、人生の楽しみがまたひとつ減った。

2015-08-10 13.11.41

暑さで眠りが浅く、定刻に目覚ましがなったが活動することができず二度寝、七時起床。
九時に家を出る。
頭上は濁った色の雲に覆われ不穏な雰囲気。
地下鉄で豊島園駅へ、九時半からユナイテッド・シネマとしまえんで映画鑑賞『ジュラシック・ワールド』。
一一時四五分に会場を出て練馬へ移動、ラーメン屋「濃菜麺 井の庄」にて昼食:濃菜つけ麺。
店から出るとポツポツ雨が降り始めている。
練馬の西友で買い物してから帰宅。
夕方、通り雨が過ぎ去ってからジョギングに出る。

一七時二一分より光ヶ丘公園を三八分ジョギング。
雨に濡れた地面から湿度を含んだ熱気が立ちのぼる。
夕暮れ、オレンジ色の太陽が厚い雲間から見え隠れしている。
カナカナカナ……ヒグラシの鳴き声にいざなわれて公園の林に入ると、脱皮の最中のセミが白い姿でぶら下がっていた。
夕日でできたオレンジ色のビームが樹の背景を交差していて、神秘的な光景。
Van Der Graaf Generatorアルバム『Pawn Hearts』を聴きながら走る。
普通。

散らかった自宅を片付け、明日の仕事の用意。
二三時就寝、ずっと寝苦しい。
 

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【本】『支配への競争: 米中対立の構図とアジアの将来』アーロン・フリードバーグ

ここまで包括的に対中国について書かれた書籍は読んだことがない。
悲観や楽観はなく冷徹に考えうる限りのあらゆる状況について言及されている。
インフラがある程度完成して人口のボーナスが終わった以降の国が発展するヴィジョンを中国が見いだせば、逆に日本がそれを真似て発展するチャンスになるかもしれない。
最終的に中国が民主的国家になれば今抱えている周辺国絡みのトラブルは減るとのことだが、そもそもいまの中国の国是は共産党体制を継続させることなので、中国が中国でなくなるか、今のまま続くか……究極の選択しかない。


【本】『デジタルマインドマップ超入門』金子正晃

アナログ・デジタルのメリット・デメリットがよくわかる。
でも手軽に展開できるという点でいまはアナログに軍配を挙げざるをえない。
まだデバイスは発展途上で、iPadでも手書きの手軽さに及ばない。
コンマ何秒かのレスポンスの悪さが思考を妨げる。

(よくよく考えるとこれはマインドマップの感想であって、この書籍自体の感想ではない)


【映画】『ジュラシック・ワールド』:ユナイテッド・シネマとしまえんIMAXシアターで鑑賞

いろんな恐竜や生物の遺伝子をハイブリッドして架空の生物を作ったら、それは恐竜と言わず怪獣という。
もはや恐竜パークである必然性がない。
何ならフェアリーやペガサスやケンタウルスを出してファンタジーワールドにすればいい。
実際に存在した恐竜が実はこんなにすごい能力を持っていた……『ジェラシック・パークシリーズ』はそういう現実と空想の中間で遊んでいたのに、それを超えるようなことをしてしまったら本来持っていた面白さの本質からずれてしまう。


【映画】『となりのトトロ』

久しぶりに鑑賞。大人になって初めてかもしれない。
十代後半の少年時代は『AKIRA』に熱狂していたたので、
「何だこんな子供向け!」
と特に感慨もなかったのだけれども、いま観返すと十代の頃の風景を思い出し、ノスタルジックに胸が締め付けられそうになる。
いまそこにいる瞬間はその場所と時間の価値が完全にはわからないのだと実感。

そういえば初めて観たときは
「何で(大人は)ネコバスやトトロが見えないんだろう?」
不思議に思ったが、今観ると僕も見えない側になっていて少し戦慄する。
結婚もせず子供もいないのにひねた大人になってる自分発見!