三〇歳過ぎてから自分のほんとうの思い出と夢のなかの思い出がごっちゃになってきた。
特に旅先の風景は、夢中で別のシチュエーションで繰り返し見るのでもう現実と区別がつかない。
どうせこの世界は誰かの夢だし僕は夢のなかの登場人物なので、どちらでもいいのだけれども。
八時起床。
シャワーを浴びて外出、下井草の図書館へ向かい書籍を返却、そのあと市場で買い物してから帰宅。
ブログの更新、部屋片付けなど日常の些事で明け暮れる。
一五時三九分より公園を三七分ジョギング。
Greensladeのアルバム『Bedside Manners Are Extra』を聴きながら走る。
初めて聴いたときはピンとこなかったが、今日はそれなりに気持ちよく聴くことができた。
そんなにフェイバリットでないことは相変わらずだが。
夜、ひどく憂鬱になってくる。
集中力が続かずイライラして、イライラして集中できなくなって、卵か鶏かどっちが先かわからない悪循環。
二三時半就寝。
ちゃんと会って喋っても意思の疎通が難しいのに、言葉だけでコミュニケーションができるわけがない。全くそういうことをしないようにするか、どこかをあやふやにして諦めるか。
そのあやふや具合がわからへんからいつまでも僕は駄目なまま。
五時起床。
無気力。
気分転換に読書しようとするが、集中できず座椅子にもたれかかったまま眠ってしまう。
こういう時はどうすれば気力が湧いてくるんだろうか。
うとうとしていると仕事の発注の電話がかかってくる。
一四時一〇分より公園を三六分ジョギング。
晴れ空。
花粉のためのゴーグルで視界が曇るのが鬱陶しくて、ポケットに入れると気持ちいい。
ゴーグルでずいぶん爽快感を無くしてしまっていた。
Gryphonのアルバム『Gryphon』を聴きながら走る。
一昔まえのゲーム音楽はよくケルト風アレンジされていたが、そんな感じ。
プログレっぽくないし、ゲーム音楽と区別がつかない。
……と今思ったのだが、もしかして当時のゲーム音楽がこれの影響を受けていた？
ジョギングから帰宅して発注された漫画のネームを始めるが集中できず、原稿用紙を開いたままだらだらとネットサーフィン。
結局ネームを終わらせることができず中断、二二時過ぎ布団に入る。
相変わらず睡眠導入が悪く眠れず、寝室と仕事部屋を往復。
午前一時過ぎ就寝。
深夜に突然目覚め眠れなくなり四時起床。
眠いのに眠れず、仕方なしに昨日の仕事の続きを始める。
朦朧としながらネームを仕上げ、編集部へメールで送る。
ネームの待ち時間、公園前図書館へ向かい本の返却貸出、駅前のショッピングモールで買い物。
地下の食品街を歩いていると、上の階の靴屋で購入したランニングシューズのサイズが合わないみたいで足が痛くなってくる。
靴屋に戻ってそのことを言うと、一時間ほど履いて歩いたけれど靴をサイズ違いに取り替えてくれ、僕はホッとする。
帰宅すると、ネームの直しの連絡が入っていたので修正する。
二一時過ぎに仕事を終え寝室へ向かう。
本を読みながら眠くなるのを待っているが、花粉症のこの時期は自律神経が乱れなかなか眠くならない……
午前時〇時過ぎ就寝。
七時半起床。
九時に漫画家志望の青年Ｓさんとユナイテッド・シネマとしまえんで待ち合わせ。
二一時一五分より映画鑑賞『ヘイトフル・エイト』
三時間、長い！
僕が「次の映画までの待ち時間に新大塚の図書館に行く」と言うと、Ｓさんが「じゃあついていく」と言うので同行してもらう。
池袋のラーメン屋で油麺を一緒に食べる。
一四時半から次の映画鑑賞『マネー・ショート 華麗なる大逆転』
けっこう専門的な単語が飛び交う映画で意味がわからず、冒頭から爆睡してしまう。
映画鑑賞後、ふたたび池袋のラーメン屋へ。
iPodtouchを忘れたみたいなので取りに行くとラーメン屋のバイト店員が「そんなものはない」と言う。
仕方ないので交番に届けに行く。
書類を書いている間、念のためもう一度Ｓさんにラーメン屋の他の店員に聞いてもらいに行く。
Ｓさんが「届けられてました！」とiPodtouchを手に戻ってくる。
じゃあなんであのバイト店員は「そんなものはない」って断言したのだろう。
一八時二〇分過ぎ、ちょっと遅刻したけれども二人で四谷三丁目のクロッキー会に参加。
二三時帰宅、午前〇時過ぎ就寝。
八時半起床。
ずっと一日ラフを描くため机に向かっている。
期限は明日、打ち合わせのためラフ案を複数作らなければならないのだが、いっこうにアイデアが浮かばない。
描こうとしては休憩、休憩しては描こうとして……結局、休憩しているだけ。
気分転換に外へ走りに出る。
一四時三二分より公園を三八分ジョギング。
Holger Czukayのアルバム『Movies』を聴きながら走る。
ジョギングから帰ってきた後、もういっちょう気分転換に夕方業務スーパーへ買い物。
またもや大量のお菓子を買ってきて、むさぼるように食べて、お腹パンパン。
いよいよ切羽詰まって脳を絞るようラフをでっち上げようとするが、脱水直後の洗濯物のように脳の中が乾ききっている。
そしてこういうときに限って眠気が間断なく押し寄せ、力尽き、一時過ぎ就寝。
昨夜遅くまでラフ案を考えていて、眠っていても夢うつつでラフのことを考えているが、それでもいいアイデアが浮かんでこない。
七時起床。
この期に及んでエンジンがかからない。
とりあえずこの数日ででっち上げた何本かの案を持っていくことにする。
九時五五分に家を出て目白通りを自転車を漕ぎ走る。
一〇時より東中野駅前の珈琲店で打ち合わせ。
一時間ほどで打ち合わせ終了、市場に寄り買い物して帰宅すると一二時半。
昼食を作り、散らかった部屋を片付ける。
とりあえず幾つかの案は採用されたので、夏まで何とかやり過ごすことができそうだ。
一四時一〇分より公園を四〇分ジョギング。
そろそろ春の雰囲気が満ちている。
Homunculus Resのアルバム『Limiti All’eguaglianza Della Parte Con Il Tutto』を聴きながら走る。
イタリアなのにイタリアっぽくなくてどちらかと言えばイギリスっぽい。
ゆったりとした雰囲気に酔いながら走る。
ジョギングから帰宅して近所のカラオケに行くと、店の前に自転車がたくさんとめてあって集団の高校生で満員。
読書をしているうちに時間が過ぎていく。
一〇時半就寝。
五時起床。
起床して本を読み始める。
午後からの読書会の課題本である、アガサ・クリスティー『スタイルズ荘の怪事件』。
三時間ほどで読み終える。
昼食のカレーを作ってから外へ走りに出る。
一〇時二一分より公園を四三分ジョギング。
綺麗な青空、眩しい、暖かい。
休日なのでたくさんの人が走っている。
今日は頑張っていつもより長い距離を、大回りして一〇キロ近く走る。
ジョギングしても相変わらず躁鬱がひどいけれど、走らなかったらよりひどいものだと思うようにしている。
Il Balleto Di Bronzoのアルバム『YS』を聴きながら走る。
もうおなじみのアルバム。
何度も繰り返し聴いてリズムやタイミングが僕の身体にほぼ入っている。
昼食のラーメンを食べてすぐ外出、新大塚の図書館に寄ってから、巣鴨へ。
駅前の喫茶店でミステリー読書会に参加。
課題本はアガサ・クリスティー『スタイルズ荘の怪事件』
ちゃんとしたミステリーを読むことが少ないので勉強になった。
スペイン料理店で会食をして夕方解散。
帰宅してブログ日記を更新したり、読書したり。
二三時就寝。
五時起床。
朝からイラスト原稿の下描き。
完成させてからジョギングに出る。
一〇時三四分より公園を三七分ジョギング。
桜の開花直前、ところどころでフライング気味で蕾が開きかけている。
（この日どうやら東京で桜の開花宣言があったらしい）
気持ちのいい青空、暖かさより暑さを感じ、走っていると汗ばむ。
IL PAESE DEI BALOCCHIのアルバム『Il Paese Dei Balocchi』を聴きながら走る。
これは素晴らしい！
クラシックとロックが対立しながら強調しながらそれが一つのハーモニーとなっている。
いい意味でプログレッシブ！
来週のグループ展に出展ペン画のため、夢野久作『ドグラ・マグラ』を読み始める。
何度も寝落ち、夢野久作氏は僕と波長が合わない……
今年は花粉症の症状が出なかったのだが、帰宅してしばらくすると鼻のかゆみ、クシャミ、鼻水が止まらなくなる。
寝る直前に去年耳鼻科で処方してもらった花粉症薬「ザイザル」を飲む。
二三時半就寝。
八時半起床。
花粉症薬「ザイザル」が効いていてかゆみや鼻水は抑えられたが、副作用の眠気があまりに強すぎて意志の力で目覚めることができない。
九時間以上眠ったのに、起きるとまだ朦朧としている。
昨日の続きで読書していても強い眠気で集中できず、何度も寝落ち。
昼食後、読書していると一時間半ほど気絶したように眠ってしまう。
さすがにこれはまずいと無理やり起きて、走りに出る。
一四時三三分より公園を二六分ジョギング。
外はまだ少し肌寒いが、走っていると暖かくなってくる。
昨日はまだ固く蕾が閉じていたのに、花火みたいに桜が咲き乱れている樹がちらほら。
Il Rovescio Della Medagliaのアルバム『Contaminazione』を聴きながら走る。
バッハの平均律をモチーフにしたアルバムとのこと。
バッハでプログレで、本来なら僕の大好物なはずなのにピンと来ない。
これはそういう（僕みたいな）層にむけて狙い過ぎじゃないのか、と警戒している。
帰宅して読書の続き。
やっぱり眠い。
コーヒーとカフェイン錠を飲んでも眠気が消えない。
昨晩から合計すると一二時間以上眠ったのに、ふたたび睡魔に襲われ気絶するように寝落ち。
一八時前、ようやく『ドグラ・マグラ』読了。
苦痛な読書体験だった。
以前付き合った女性がこの小説がとても好きで「読書感想文で賞を取ったことがある」と言ってたことを思い出した。
彼女はとても頭がいい人だったのだなあ。
僕は少なくとも一読めではぼんやりとしか理解できなかった。
（彼女は狂っていたけど）
二三時半就寝。
強い眠気、枕元の目覚ましを止めたことに気づかないまま六時ごろ目が覚める。
脱衣場に行くと、第二の目覚ましが一時間近く鳴り続けていた。
起きてすぐ進行中の原稿のペン入れ。
八時四八分より公園を四七分ジョギング。
いつもは走らないルート（隣区の図書館で書籍の貸出返却）を通ってランニングしていたら、ボールが車道に飛び出してきたので格好よくキャッチして保育園に放り返した。子どもたちの声援に包まれ偽善者きぶんを堪能できた。
Il Tempio Delle Clessidreのアルバム『Il Tempio Delle Clessidre』を聴きながら走る。
わかりやすすぎる七〇年代風イタリアのプログレ。
これだけ正確にオマージュしていると、今世紀にこれを作る意味がどこにあるのだろう？
帰宅して原稿の続き。
昼食を挟んで午後に完成、脱稿。
仕事が一段落ついたので部屋を片付け、軽く模様替え。
二三時半就寝。
今朝も朝寝坊で八時起床。
毎日走り夕方はフルールグラノーラだけの生活をずっと続けているのにいっこうに痩せない。
最近痩せている人を見ると殺意をおぼえるようになった。
午前、歯医者で治療。
帰宅し慌てて昼食を作る。
一六時七分より公園を三六分ジョギング。
アンニュイな薄曇り、夕方、風が少し冷たい。
まだ桜は殆ど咲いていない。ちらほら。
Il Voloのアルバム『Essere O Non Essere? Essere, Essere, Essere!』を聴きながら走る。
リズムに合わせて地面を蹴りあげながら走ると気持ちいい。
帰宅して来週展覧会に出店する絵を描いている。
二三時半就寝。