日別アーカイブ: 2014年4月18日

【映画】『それでも夜は明ける』:ユナイテッド・シネマとしまえんで鑑賞

長回しがすごい! 白人の主人がランプで顔を照らして行う長回しの詰問に、主人公の気持ちがダイレクトに伝わってきて観ているこちらが息苦しくなる。
時間軸がトリッキーにコラージュされていたり、音や映像が食い気味に重なったクロス演出を繰り返すのに観ていて混乱しない。
この監督はどんな匠だよ、と感心。

【本】『鉄腕アトム(9)』手塚治虫

「ホットドッグ兵団の巻」小学校低学年時に読んだ『鉄腕アトム』の中で最も印象に残った漫画。犬をさらってきて脳を取り出しサイボーグ部隊にするという発想が怖い。サイボーグの頭に縫い目のあるデザインが、奥に脳が埋め込まれていることを暗示していて怖い。何よりも犬の習性がよみがえったサイボーグが犬小屋に入って安らかな顔をしている絵が……怖く、そして悲しい。クライマックス「元の体に戻りたい!」と叫ぶサイボーグを見て小学生の頃と同じく泣きそうになる。手塚漫画の中でも思い入れでトップクラス。

【本】『鉄腕アトム(10)』手塚治虫

「第三の魔術師の巻」デジタルコピーしたロボットの人格はオリジナルと同じか問題。ロボットに魂がないならこの話はハッピーエンドだけれども、そもそもロボットに魂がないのなら『鉄腕アトム』という物語の根幹が崩れてしまうことになる。だからこれは切ないラストだと思う。

【本】『鉄腕アトム(11)』手塚治虫

「アトム対ガロンの巻」小学校低学年の頃、アニメで観たことのあるエピソード。どうしてもガロンに勝てないアトムが最後に「ここをお前の星と同じ重力にしてみろ!」と、とんちを使ってガロンを地球の外へ放逐することに成功する。アトムが考えた「もし(その)星の重力が地球より少なければ」空気が吸い込まれて上昇する……それがとんちの根拠だが、半分の確率のただの賭けじゃないか!と子供心に、腑に落ちなかったことを思い出す。