【映画】『クイズ・ショウ』

年末に鑑賞した『普通の人々』に続き、二作目のロバート・レッドフォード監督映画。
今回も前作と同じく僕の中で煮え切らない印象。

セレブで世間知らずの大学講師がマスコミに乗せられクイズ回答者になる。
ちょっとしたきっかけでクイズのインチキに加担する。
その小さな過ちがマスコメディアによって手に負えないところまで大きくなる。
この人にも弱さがあったと思うけれども、人一倍弱かったというわけではない。
一般人なら誰でもおかしてしまいそうな過ちだ。
人間みな自分のなかの原則を曲げないように生きたいものだけれども、日々、妥協の繰り返しだ。
上司の言うことを聞かなければならないし、自分が正しいのに謝らなければならないもある。
自分らしさの基準をどこまで厳密に求めたらいいのか、難しい。
逆に、自分の正しさを押し通すため他人に犠牲を強いることもあるのだ。

先日、イスラム国に日本人人質が誘拐されて身代金を要求される事件が起こったが、ネットに起こった自己責任論の嵐に僕は驚いた。
他人の失敗に対してそこまで上から言うことなんて僕にはできない。
(過去、そういうことをしてきた自分を恥じる)

ネットユーザーがマスコミに倫理を求めてバッシングする事象……翻って自分たちはそこまでの純度で仕事に(あるいは他者に)接しているのだろうか。

こういう話に答えはなく、それぞれが持って帰って考えなければならないことだ。
一筋縄でいかないラストでスカッとすることなくずっと僕は悶々としている。

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