【映画】『ナバロンの要塞』

六〇年台の映画は僕の中でアメリカン・ニューシネマ前の映画は今ひとつなのだけれども、これは珍しく楽しめた。
面白のツボを押さえている。
第二次大戦版ミッション:インポッシブルといった趣だ。

しかしニューシネマ前のこの時代、やはり死の描写にリアリティがない。
手榴弾を投げつけられると爆発からいったん飛んで避けてから倒れたり、崖から転落するときは手足をばたつかせず人形のような直陸不動の姿勢で落ちていったり、銃で撃たれても弾着が無かったり……
観念的なある種の様式(パターン)に沿っていて、リアルさを意識した演出が見られない。