【映画】『思い出のマーニー』:ユナイテッド・シネマとしまえんで鑑賞

『借り暮らしのアリエッティ』米村監督の新作。
前作とは病弱な主人公つながり。

『アリエッティ』の一番の見せ所が、心臓の弱い少年が二階から雨ドイをつたって一階に降りるところだったが、よくよく考えてみれば普通のことをスリリングに描くってすごい筆力だ。
しかし今作は前作にもまして映画/アニメ的に見せ所を作ることが難しい題材。

残念ながら全体的にぼんやりした印象。
不思議だったのが、物語の中で主人公の肉体的欠損=喘息によって起こる物語上の障害が生まれなかったこと。
性格のほうが病気よりも物語の障害になっていることは、現代的と思うけれども……

ジャック・フィニィの短編「愛の手紙」のように時間を超えた二人のやりとりが日記に反映されていく? 
あるいは松谷みよ子『ふたりのイーダ』のように封印していた自分の記憶が蘇る?
『わが青春のマリアンヌ』のような実はマーニーは……みたいな?
鑑賞中にいくつかの展開を思い浮かべたが、そこまで幻想的なSF的なミステリ的なギミックでないリアリティラインのようで、一番現実的なラストに収束していく。

途中でバレバレのオチなのに、主人公が気づいてなかったことにこそ驚いた! 
僕の中の、逆ドンデン返し。
最後にあともう一捻りが入ったらよかったのに。
あのクマみたいなおじいさんがマーニーの想い人だったとか……いや、そうなったら原作を改変してしまうか。

最後に、主人公も作り手もデブに冷た過ぎる。
デブが罵倒され損。
別れ間際にちょっと謝られただけで許せるものか、継続する人間関係でどう向き合うかが重要なのに。
主人公が根本的な成長を遂げるには映画の尺が足りなくて残念。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です