【本:漫画】『三文未来の家庭訪問』庄司創

面白そうなタイトルと表紙の絵に惹かれて手に取ってみる。
冒頭から興味深そうな設定と物語、引きこまれて読んでいると途中から頭に入りづらくなってくる。
あれ、面白かったのに……後半に近づくにつれどんどん観念的になって、僕の中で一般化できない事象が増えてくる。
ある領域から先は完全に感情移入できない領域に入ってしまう。
作者の責任でなく、こういう現在から生まれるものを理解できない僕が悪いのだ。

最近、自分が好きだったSF小説も漫画も意味がわからないものが増えてきた。
学生時代あれだけ熱心に読んでいて、特に好き嫌いもなくどの作家の作品も読んできたのに。
好きなSFから、漫画から心が遠ざかっていく。
年齢のせい? 
勉強不足? 
それともひとつのジャンルが恐ろしく多様化したから??

それにしても真夏の沖縄の海に飛び込んだら、いつのまにか氷山の浮かぶ北海に浮かんでいたような気持ちだ。