【映画】『セブン』

一五年ぶりに鑑賞、今観ても古くなっていない。
スピーディだが早すぎず、観ていて退屈しない。

犯人の考えていることが以前と同じく相変わらずさっぱりわからない。
浦沢直樹『MONSTER』でも思ったことだが、悪が、「世界の記憶に残るだろう」などインパクトを喧伝するわりにはやっている自体はありふれている事件……とまではいかないが最後は「刑事が妻を殺された怒りで犯人を射殺する話」、新聞に載っていてもおかしくはない。
宇宙の終わりの一つの仮説である、相転移現象のように一瞬にして全世界に波及するほどの事象でもない。

観客は世界が揺らぐほど驚くが、それはあくまで主人公側の視点から観ているからのことだ。
犯人が話していたことが、あくまでブラッド・ピットに対してだけ語っていたことなら、まだ腑に落ちる。