こんな本を読んだ!」カテゴリーアーカイブ

本を読むことはあまり得意じゃないのですが、頑張って読んでいます。
 
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【本】『とんから谷物語』手塚治虫

手塚氏漫画全集の最後を飾る短編集。
少女向け昭和二〇年代後半から三〇年前半のもの中心、同時期の少年向けと比べてあきらかに絵が細かく、繊細。
巻頭の「とんから谷物語」は中編。話が二転三転して目まぐるしい。もっと落ち着いて、と言いたくなる。

【本】『続「超」整理法・時間編―タイム・マネジメントの新技法』野口悠紀雄

他人に時間を侵食されることを嫌うゆえの著者の対処法はエキセントリックに見えてしまうぐらい、徹底的。
電話嫌い。ファックス礼賛。口頭連絡の排除、文書を徹底的に推奨……
最後は個人的なレベルから社会に向けての提言に。

メモ:
自分のするべきことを目に見える形で把握
この三つを持ち歩く
●TO-DOボード
●すぐやるメモ
●数週間が見渡せるスケジュール表

仕事の進め方五原則
●中断しない時間を確保
●案件が発生した段階で応急処置を講じる
●拙速を旨とする。八割できたら完成として、他の仕事を見切り発車でもとにかく着手する。
●あるところまでできたら意識的に寝かせる
●所要時間が不確実な案件を先に済ませる

【本】『ネオ・ファウスト(全2)』手塚治虫

手塚氏の絶筆となった一番最後の作品。
一年かけてきっちりループ構造を持っている物語を作るというかってない緻密な構成。手塚氏はこの作品を死で終わらせなければさらに進化する過程だっただろうに……

巻末に、病床で描かれたネームが収録されている。
ネームの中で車だけが下描きまで完成していることに不思議さを感じる。
構図も決まっていないのに(人物はあたりのみ)なぜ車だけ?
そして資料なしに車を描いているということは手塚氏がある種の写真的な記憶力を持った人だということか……

【本】『ロストワ-ルド私家版(全2)』手塚治虫

『ロストワ-ルド』のプロトタイプ、手塚氏が戦中、中学生のときに描いたもの。
正直、読みづらくって仕方ない。全くこれを楽しく読めた人は手塚氏に対して作品の評価を超えたフェティッシュな愛情を持っているか思い出補正か学問的興味か……
僕はそのどれにも当てはまらないので『時計じかけのオレンジ』のルドヴィコ療法のようなちょっとした拷問だった。

【本】『火星博士』手塚治虫

表題作は一九四七年、手塚氏の長編描きおろし第二作目。この時期に描かれたものにしては読みやすい。
しかしラストは禁断の夢オチ、全集前期に収録された『新宝島』ではそれが気に入らないあまりに現代的になるよう描き直したというのに……この作品が全集前期に収録されなかった理由はそのためだろうか。もし存命で収録されるとわかったなら描き直したのだろうか。
併録作『大空魔王』に登場する主人公の少年型ロボット、頭がパカっと開いてプロペラが回り出すそのヴィジュアルに受ける。中に脳が入っていない!http://tezukaosamu.net/jp/mushi/201201/column.html

【本】『ワンサくん』手塚治虫

人間以外主人公のもの中心に集められた短篇集。
表題作『ワンサくん』は捨てイヌ、
『らびちゃん』は子ウサギ、
『とべとべるんちゃん』はプロペラ飛行機、
『ぽっかち』は泡の子供、
『海のトリトン』は海棲人類が主人公、アニメタイアップで「たのしい幼稚園」で連載されたもの。
『海のトリトン』を除き何でこんなものを主人公にしたのか首をひねるものばかり。手塚治虫漫画全集も三八〇巻目、そろそろ落穂拾いに入ってきたということだろうか。
特に『ぽっかち』、主人公が「泡」ってちょっとすごいと思う。何でよりによって池の奥底の泡を……手塚氏のことだから締め切りに追われてよく考えずに描いたと思うけれども。

【本】『拳銃天使』手塚治虫

表題作は一九四九年、手塚氏最初期の作品。正直、この頃の漫画は読みにくくて仕方がない。
あとがきによると西部劇に詳しくない手塚氏は一本の映画のイメージをたよりにこの漫画を何とかやっつけてしまったのだとか。資料があふれているがゆえにリアリティラインがいたずらに高くなった現在、その適当さが逆に新鮮。
悲劇的に完結した物語が出版社の要望でたった一ページ描き足すことによって脳天気なハッピーエンドになったのにはおおいに受ける。
そういうお題の読者投稿コーナーか!

【本】★『1日が見えてラクになる! 時間整理術!』池田暁子

僕と似たタイプの行動パターンの人が試行錯誤して自分なりの時間整理術を作るめで。
具体的な方法はそんなに多くないが、どうしてこの方法をしなければならないのかの流れが漫画で追体験できるので読んで納得できる。
実行するためのハードルも低そうだ。

ちなみに著者いわく
「出掛けに済ませる用事は手に持ったまま出る!」
とのことだが、僕は手に持ったまま帰る途中でレンタルショップで借りたDVD五枚を紛失したことがある。そんな怖いことはできない。

メモ:
●一連の行動をセットにする
●雑用は時間がかかる→一日二四時間のうち自分が自由に使える時間を認識する
●手元にメモ帳を持ち歩き、状況を整理する。
●調べ物や観たいテレビ番組は書いて貼っておく
●メールできたお知らせはその場でプリントアウトなどして手元へ。
●ゴミの日はドアに貼っておく。

【本】★『アドルフに告ぐ(全5)』手塚治虫

中学のとき初めて読んだ手塚氏の大人向け漫画がこの本。その後どっぷりと手塚氏にはまっていった。
緻密に作りこまれた設定、題材のユニークさ、漫画的演出の豊富さ……浦沢直樹氏『20世紀少年』の冒頭のテンションで最終巻まで続くぐらいの面白さだ。
ハーフのドイツ人アドルフ・カウフマンとユダヤ人アドルフ・カミルの対比が絶妙。手塚氏の描いたこういう演出の中でもっとも成功した部類だと思う。
「すでにおそし!」と文語で叫ぶ主人公に受ける。手塚治虫氏のちょっと懐かし表現萌え〜♡

【本】『夜よさよなら』手塚治虫

七〇年前後から八〇年代にかけて描かれた短篇がとりとめなく集められている。

表題作『夜よさよなら』、少年とテレパシーで話せるサボテンとの交流。
サボテンに対して主人公が努力していない。一方的に搾取する関係。もう少しサボテンに対して主人公が主体的に動けなかったのか。
そしてサボテンがそこまで主人公に一途になる理由がわからない。
異郷の地で孤独と戦う主人公が見た、どんなことがあっても絶対的に自分を愛してくれるものの象徴としてサボテン、ということならいっそうサボテンの顛末は救いがない……

【本】★『入社3年までに習慣づけるスケジュール&時間管理』松尾梓司

時間管理法の中で公式化されているものを集めて項目化している。
この本を読んだだけでは何故こうしなければならないかを把握できたとは言い難かった。自分の行動に定着させるためには何故こうしなければならないのか理屈が書いてある本をさらに読まなければ……

メモ:
●5つのステップで計画をたてる
1:やるべき行動を決める

2:難しいことは細かい行動に分解する
(一つ一つのやるべき行動は難しいものではないから)

3:分解された行動から優先順位を決める
 緊急性高い 納期が迫った緊急トラブル         
 重要性高い 将来に向けた改革
 緊急性低い 連絡事項
 重要性低い 雑談

予定時間を見積もる
(具体的に効率を見定め、予備時間も込み)

「いつから」と「いつまでに」を決める

●4つのステップで計画を守る
1:「いつから」を守る

2:本来期待されている水準を作ってからそれ以上のものを仕上げる

3:定期的に計画を見直す

4:途中で確認する
(中間点を設定する)

●目標を可視化することの重要性

●それでも時間が足りない人は
└細切れ時間を活用
└ついでながらで処理

【本】『ミッドナイト(全6)』手塚治虫

タクシー運転手ミッドナイトと乗客にまつわるヒューマンドラマが集められている。
基本的にはテンションの低い絵、今までの手塚氏にはない派手に描きとばしている雑な絵もある。
逆に物語に関しては、珠玉の、といってもいい短編がいくつも入っている。最終巻で主人公がエスパーであることを匂わせる展開が連続するが、これは何かの伏線にするつもりだったのだろうか。残念ながらこの全集版は最終話もおさめられてもいず(別に編まれた単行本では入っているものもあるらしい)、打ち切り同然で終わっている。

それにしてもこの漫画の主人公ミッドナイトがタクシーのライセンスを持っていない理由がよくわからない。
ブラック・ジャックが医者免許を持っていないのは医師連盟に加盟すると決められた料金しか請求できなくなる(真意の程は別にして)……など、物語中でいろんな説明がなされているし、実際に医師免許を取るためのハードルは高いのでのでわからなくもない。
けれどもミッドナイトの場合、普通二種免許を取得する難易度はそんなに高くないはず。面倒くさいから? 免許を取るための時間とお金がもったいないから? それにしてもちょっとした事情聴取で確実に無免許運転で逮捕されてしまうリスクを抱えるほどのことだろうか。

【本】★『フリーで働く! と決めたら読む本』中山マコト

癖の強いフリーランス論。
ここまで個性のある考え方を持っている人がフリーランスの中でどのくらいいるのか疑問だが、こういう心構えでいようということだろうか。
自分にの甘さを考えると学ぶところが多そうだ。

メモ:
●フリーランスとは「自らの人生に常に主導権を持つこと」
●専門性が不足していては駄目
●仕事を分解してどのパーツが自分に特化しているかを調べる

●金銭的リスクヘッジ
└借金をしない
└極力、オフィスは持つな
└通勤をしない
└スタッフを抱え込まない
└リースを組まない

●何をしたいかではなくて「どう見られたいか」をイメージする
●問題解決力を売る
●徹底して狭く、とことん深く
●キャッチフレーズを作る→オリジナル肩書き
●差別化をしない、先鋭化する。
●コンパクトに生きる
●柱になるクライアントを作らない
●ガイドラインを徹底する……自分の線引をはっきりさせる
↓キャッチフレーズを作ると自然にガイドラインがはっきりする

●名刺
└何をしているのかはっきりさせる
└メールアドレスをひたすら目立たせる
└名刺を相手に合わせてカスタマイズする

●メールの署名に営業させる

●価格で争わない
└戦略的値下げ→仕事を継続するということに目を向ける
└ただ働きをしない

【本】★『すごい! 時間管理術』戸田覚

理論的なことより具体的な方法中心。
サプリメントみたいに気軽に読めてしまうだけに、ちゃんとメモをとっておかないとサプリが尿から流れていくがごとく記憶からすぐに排出されそうだ。

メモ:
●先の予定ほど優先的に入れる
●必ず予備時間を入れる
●打ち合わせに伺う時間を自分から提案する。スケジュールにイニシアチブを!
●作業に優先順位はない。内容より時間で決める。時間のかかるものから作業を始める。
●終了する時間から逆算してスケジュールを作る。
●自分がどのくらいで作業ができるか見極めないと正確なスケジュールを組めない。

【本】『ペン画の基礎技法』アーサー・L・ガプティル

基礎がちゃんと抑えてある数少ないペン画の技法書。
この本でペン画を学び上達させることはじゅうぶん可能だと思う。
ただし著者のペン画は古くさく感じる。五〇年以上描かれたものなので仕方ないのかもしれない。そこは新しいペン画を参考にしながら……