【本】『火星博士』手塚治虫

表題作は一九四七年、手塚氏の長編描きおろし第二作目。この時期に描かれたものにしては読みやすい。
しかしラストは禁断の夢オチ、全集前期に収録された『新宝島』ではそれが気に入らないあまりに現代的になるよう描き直したというのに……この作品が全集前期に収録されなかった理由はそのためだろうか。もし存命で収録されるとわかったなら描き直したのだろうか。
併録作『大空魔王』に登場する主人公の少年型ロボット、頭がパカっと開いてプロペラが回り出すそのヴィジュアルに受ける。中に脳が入っていない!http://tezukaosamu.net/jp/mushi/201201/column.html