日別アーカイブ: 2014年10月5日

【映画】『柔道龍虎房』

かって柔道がめっぽう強かった男は場末の飲み屋でバンド演奏しながら盗みや博打で身を持ち崩していた。そこへミュージシャン志望の若い女がバンドに応募してきて……

駐車場で黒服が、延々と柔道の技の掛け合いしている絵はシュールを通り越して何か神秘的。
現実の香港を映しているにもかかわらずSFのような光景にうつるのは、ジョニー・トー監督のこうあるべきと思う一種のユートピアを映画の中で再現したからだろうか。

登場人物の行動がエキセントリック過ぎる。
終盤で主要人物の一人が知的障害者だということがわかるが、登場人物全員、常軌を逸した行動ばかりなので、その事実がわかった後でもやっぱり差がわからなかった。

【映画】『アナと雪の女王』

透き通った氷、荒れ狂う波、冷たそうな水など水に関する質感表現が素晴らしい。

姉が突然妹とコミュニケーションをしなくなる理屈がわからない。
妹に誤って魔法をかけてしまったトラウマ?
にしても妹はその記憶じたいがないのだからちゃんと説明しろよ……と思ったらやっぱりコミュニケーション齟齬からトラブルが始まる。

城をほっぽり出して「ありのままの私で〜♪」と歌わせる意味がわからない。

結局氷運びの青年は何の役にも立っていない。
スノーマンのほうが役に立っている。

愛が氷を溶かす理屈がロジックでなく、エモーショナルなものだった。   
キン肉マンがバッファローマンを倒した理屈と変わらない。

【本】『火星年代記』レイ・ブラッドベリ

地球人が来て、また地球人が去って行くまでの火星の歴史。

久しぶり(五回目)の再読。
今回は意外と破綻しているという印象……中二に読んだときが面白かったピーク。

妄執にとりつかれた登場人物が、目の前はびこる過去のことを大切にしない、価値観と戦う。
スタージョン、ジャック・フィニイ、ロバート・F・ヤングと同じく、読んでいて強いノスタルジィを喚起させる。

冒頭の何編かの地球人と火星人のファーストコンタクトに纏わる話、それぞれ火星人の立ち位置が違いすぎて、別の設定の話みたいだ。
これを同じ火星人と捉えるなら、
違う種族?
個体差が大きいから?
火星人が行っている行為も意図的なのか意図しないものなのか判別し難いので、一層混乱させられる。

「第二のアッシャー邸」
にも同じことが言える。
これは火星で起こった出来事にする意味があまりわからない。
(中二で読んだときにも思った)

ハザウェイのエピソード、妻子を人造人間にする意味がわからない。
連続性のあるエピソードにするなら変身した火星人のほうがいいのでは?
ただの医者なのに人造人間を作る技術を持っているって唐突過ぎる話だし。

それぞれの短編の完成度は極めて高いのだが、微妙に違う世界観を持っているのでおさまりが悪いと思った次第。

ちなみに二〇一〇年頃、ブラッドベリのインタビュー
「本は紙で読むものだ。電子書籍にしてくれと言ってきた奴がいたので『地獄に落ちろ』と言ってやった(意訳)」
http://www.afpbb.com/articles/-/2748823?pid=6086074

電子書籍が駄目だけど紙に印刷した本は読んでいるし、
映画を観ているし、
テレビも観ているわけだし。
その線引は自分の過ごした時代に縛られているだけのことじゃないか!
古き良き時代の文化を大切にするにしても、それはあくまでも本人の主観で、それこそその基準は時代ととともにかわるもの。
微妙な気持ちになった。

そして少し前にブラッドベリが死んで、今はAmazonの電子書籍で『火星年代記』を読むことができる。

みんな地獄へ落ちちゃうよ!

【日記】14年10月05日 体重58.7kg

やっぱり朝寝坊の七時半起床。
午前、晴れているので洗濯物を干すと、昼過ぎから雲が笑笑と涌いてきて風が強く吹き始める。
今夜から明日昼にかけて台風が通過するようだ。
そんなこんなですっかりジョギングへ行くタイミングを失う。

夕方から続けて映画を二本鑑賞。
二二時半就寝。

夜中、外は暴風雨の様相を呈している。


こんなもの食べた!・・・14年10月05日

こんな映画を観た!・・・14年10月05日
【映画】『柔道龍虎房』:DVDで鑑賞。
【映画】『アナと雪の女王』:DVDで鑑賞。

こんな本を読んだ!・・・14年10月05日
【本】『火星年代記』レイ・ブラッドベリ