月別アーカイブ: 2019年12月

【日記】19年12月30日(月) 体重64.8kg

六時起床。
電車の中でもさんざん眠ったのにさらに九時間眠ったので、さすがに眠気はない。
実家の真っ暗な寝室で目覚め、階段をつたって浴室に降りていく。
寒い。
風呂に暖房が入っているのがせめてもの救い。

窓の外は灰色の空、ノイズのような雨音。

午前中は読書、読了。
三方 行成『トランスヒューマンガンマ線バースト童話集』
そのあとDVDで映画鑑賞。
『きみと、波にのれたら』

一三時に外出、両親と近所の回転寿司屋「くら寿司」で昼食。
ショッピングモールで買い物してから帰宅。

いろいろしたいことがあったのだが、何も為すことなく夕方になってしまった。

夕食後、読書。
本を読んでいると眠くなってきたので、二二時前に就寝。
 

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【映画】『きみと、波にのれたら』

湯浅政明監督の映画は『マインド・ゲーム』しか観たことがなかった。

リア充のカップル描写は何も共感するところがなかったけれど、めくるめく映像の美しさで観続けさせるその職人的なうまさに舌を巻く。

男が死んで女が落ち込むのを見て、ようやく感情移入できるようになる。

水描写がとてもよかった。
最近のアニメの水描写はCG表現が多用されているのはいいとして、キャラクターがいかにもアニメしている絵で水だけテラテラしているのが気持ち悪い( 例えば細田守氏)。
新海誠氏ならそもそもの地の絵がCGだから違和感がないのだが。
そういう違和感を一切感じさせないうえ、タイトルのように「波に乗れている」シーンがかっこよかった。

その他コーヒー、卵など話のポイントポイントになる細部の描写がじつにいい。
好きな映画かというと微妙で普通だったけれど、絵や物語など全ての職人的なうまさにひたすら感心。

【本】三方 行成『トランスヒューマンガンマ線バースト童話集』

童話を最新のSF的ガジェットで描くという、出落ち感はあるけれど新しい試み。
出落ち感を払拭するためには、物語の新解釈、SF的ガジェットだけでない筆者の持っている物語の強さが要求されるのだが、SF的ガジェットのほうが筆者の物語より上回っている。
設定だけSFだが物語的としてはSFではない、スター・ウオーズのような懐かしいタイプのSF。

僕自身が童話をSF的志向で描こうと考えていたので参考に読んでみたのだが、方向性が違っていてホッとした。

【日記】19年12月31日(火) 体重64.8kg

真っ暗闇の寝室で携帯電話のアラームが鳴り、あわてて止めてから浴室前に置いている第二の目覚ましであるiPod touchが鳴り出す前に寝ぼけ眼で階段を降りていく。
そんな実家の朝、六時起床。

朝、澄み渡る青空。
ひさしぶりにジョギングに出るつもりでタイミングを見計らっているうちに風が強くなり、不吉な雲が空を覆い始める。
今にも雨が振りそうな空模様。
風が強いのでジョギングに出るのは諦め、近所を散歩。
小学校の登校路を歩いて小学校周辺をひと回り、山側の住宅地を大回りして帰宅。

午前中は次に描くつもりの絵のラフスケッチ。
午後はショート漫画の構想。
参考読書を読み始める。
カート・ヴォネガット『カート・ヴォネガット全短篇 1 バターより銃』
思ったより真面目で退屈。

両親のリクエストで夕食のカレーライスを作る。
夕食後。一九時から映画鑑賞。
『運び屋』
実話の面白さにしても地に足がついて奇想天外さはなし、人情物としては凡庸と言えないまでも予想の範囲内だし、僕にとっては淡白すぎる。

二三時就寝。
 

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【本】カート ヴォネガット『カート・ヴォネガット全短篇 1 バターより銃』

戦争についての短編中心に編まれている。
作家は自分が「知っていることを書く」べきである……という信条でヴォネガット氏は書いているとのこと。
戦争ものにもかかわらず華々しい活劇はなく、ヴォネガット氏自身が体験した要素がどこかしこに入っている。
すなわちいつも腹をすかせ、捕虜収容所にはこす狡く監視係に取り入る兵がいて、味方であるはずの連合国軍から爆撃を受け絶望し、ドイツが逃げた後は市民から略奪し、ソ連兵が近づいてくると同じ連合国なのに怯える……全てこのバリエーション。

そういえば、硫黄島で戦った日本兵とアメリカ兵が数十年ぶりに出会うドキュメンタリーをしばらく前に観たのだが、同じアメリカ兵でも「日本人にどんな顔をして会えばいいのかわからない」という人もいれば「生意気なことを言ってきたらまたコテンパンにやってやればいいさ」といまだイケイケの人もいて、同じ戦場でも感受性によって随分差があるんだなと。