【本】堀晃『太陽風交点』

中学時代、堀晃氏の小説はそれなりに読んでいたはずだが、この短篇集に関しては何ひとつ覚えてなかった。
物語パートとセンス・オブ・ワンダーのパートが交差する瞬間が、(うまくはまっていればいるほど)気持ちいい。
表題作『太陽風交点』は傑作。

気になったのは、星野之宣氏の漫画との共通点。
時代的なものもあるのだろうが、内容やネタそのものよりセンス・オブ・ワンダーの感覚が似ている。
もちろん理数系ではない星野氏はファンタジー寄りで、絵を駆使したアクロバティックな飛躍だけれども、空気感が驚くほど『2001夜物語』と似ている。