【本】『僕は問題ありません』宮崎夏次系

短篇集。
しかしどんな物語か説明することが難しい。

キャラクターが落描きのようだったり、でも背景が緻密に描き込んであったり、起承転結がなくて感覚で描いているかとおもいきや、意外と起承転結があったり、でもなかったり、思いつきかとおもいきや、ちゃんと伏線がはられていたり、回収しなかったり。

投げっぷりが、僕には到底真似できない思い切りのよさ。

感覚的な部分と、緻密な計算が(技術)が整理されずに投げ出されている印象。
それは物語だけでなく、絵も、キャラクターも、全てが寄る辺なく空中をたゆたうような浮遊感……その絶妙な立ち位置が宮崎氏の魅力なのだろう。