フロイトの精神分析学を図を交えわかりやすく解説した本。
僕は心理学に関しては全くの素人で、専門書を読んでもぼんやりとしか理解できないので、まずは専門用語の意味を理解しようとこの入門書を読んでみる。
ノートにメモをしながら、わからないところはネットで調べ、行ったり来たりしながら時間をかけて読む。
僕はフロイトの精神分析は基本的には文学的/芸術的なものと考えている。
きつい言い方をすれば疑似科学。
科学的に反証できないことが多すぎて、科学の範疇に入れることができない。
しかし、そういう偏見が理解の妨げをしていることも確か。
帝国主義的言語という面だけで英語を勉強することに抵抗があって劣等生だった学生時代のように、思想的偏りが、とある学問を理解することを妨げることによって生まれる弊害を(人生も半ばを過ぎてもう遅いかもしれないが)、これからの自分は何とか排除していきたいものだ。
「そういうものの見方」と他人のものの見方に暖かく眼差しをもつことができるよう、許容量を広く持って行きたい。
……にしても今の基準からすると、フロイトは性的なものを過大評価し過ぎに見える。
食欲、睡眠欲、名誉欲、支配欲など本能による心の動きは性欲以外にもたくさんあると思う。
イヌやサルを見ていても性欲以外の欲望が見え隠れするのだけれども、精神分析学が誕生した一九世紀後半、進化論が知られていたにしろ、人間と動物が進化の過程で完全に分離しているような思い込みがまずありきで、進化の途中のグラデーションが見えなかったのだろうか。
ということはさておき、とりあえず勉強、勉強。