【映画】『コイサンマン』

欲望の象徴であるコーラの瓶を、砂漠の村落から世界の果てへ捨てに行く話。
プロットを抽象化すると「行って帰ってくる物語」で、まんま『ロード・オブ・ザ・リング』。

ドキュメンタリーかと思っていたら、かなりかっちりとシナリオに添って作られている。
早回し、ストップモーションの多用が新鮮。
意外とギャグが古くなっておらず何回か爆笑、細かいギャグもよく出来ていて唸ってしまう。

特典映像が興味深い。
主演ニカウ氏の住んでいる村落を訪れるドキュメンタリー。
ニカウ氏「真実と違うことをするのは正しいことじゃないと思った」
映画にスカウトされる前は、学校で庭師として働き、映画みたいに裸でなくシャツを着ていたとのこと。

スカウトされた理由について
ニカウ氏「不器量だから気に入ったんだろ? 私の顔は面白いから」
……サン族の他の人と顔の違いがわからない!

ドキュメンタリーでは村人が公民館でバイオのパソコン、ソニーのデジタルカメラを使っているところが撮影されている。
コーラの瓶どころの話じゃない。
でも家に帰ると、やっぱりみんなワラ小屋に住み砂の上で寝ていた。