【本】『ブラックホールを破壊せよ』 J・クレイグ・ ウィーラー

僕が高校のとき、父親が買ってきた本。

邦題は一九八五年ベストセラーになった『レッド・オクトーバーを追え!』を意識して無理やりつけられたもので、ばったもん臭プンプン、当時から面白くなさそうな本だな〜と思っていたのだが、とうとう二〇年以上も放ったらかしてしまった。
死ぬまで読むことがないだろうと思っていたが、実家に帰ったついでに持ち帰り今のうちに読むことにした。

天文学者が描くスパイが暗躍する科学サスペンス。
ストーリー的には特筆すべきところはないが、
天文学者(男)とCIAの情報分析官(女)の本筋に関係ないラブシーンが入ったり、
ラストで唐突に天文学者によって世界が救われたり、
作者が天文学者なだけに、おそらく自分を投影したであろうご都合主義展開に「ええかげんにせい!」と怒鳴りたくなる。

あとがきで、作者は本業の傍ら小説を書き続けるつもり、と書いているがネットで検索してもこれ以降の翻訳された小説は見つからない。
その理由は推して知るべし。

※ J・クレイグ・ ウィーラー氏のホームページ
http://www.as.utexas.edu/~wheel
アメリカではこのシリーズの続編が出版されているみたいです。