【映画】『トランセンデンス』:ユナイテッド・シネマとしまえんで鑑賞

自分に関係のない話過ぎて、感情移入のポイントがなかった。
こういうネット監視人工知能もの映画ならエンターテイメントだけど『イーグルアイ』のほうが楽しめる。星新一『声の網』だって面白い。

緊張感が少ない。
テロリストと軍が人工知能と戦うため共闘しているのに、スケールの小さなことと言ったら。
しかも、大量にばら撒かれた人工知能がその辺にいることがわかっているのに、盗聴も気にせず突撃作戦を立てているし。

かゆい所に手が届かない展開。
ナノテクノロジーで人間同士の意識を繋ぐのもよくわからない、個人の自我は残したままネットみたいに並列に繋がっているだけなのか、人工知能が恣意的に繋がった人間の意識をシャットダウンして支配しているのかわからないから、観ていて微妙な感じになる。そこは重要じゃないのか。
ナノロボットを含んだ雨が降っているのに、取り立てて世界に変化がないし。
兵士が街に攻めてきても人工知能にコントロールされた住人は何をするでもなくゆらゆら見ているだけ。最後の最後に攻撃らしいことを始めるが、じゃあ何でそれまでボーっと見ていただけなのか。何この演出。

そもそも人工知能の意思はネット経由で世界中のコンピュータにコピーされていてそれが強みのはずなのに、街の地下に住処であるコンピュータ施設を作ることがよくわからない。何でわざわざ弱点を作るのか。

それでも視覚的に楽しいシーンがあったら、それはさておき面白かった、となるのだけれども……全体的に地味。