【本】『大地の顔役バギ』手塚治虫

表題作『大地の顔役バギ』は雑誌の休刊で未完となっている。
動物と人間のそれぞれアウトサイダー同士が、より悪いものと対決するというシリーズもの。似た運命を背負っているものは種を越えて共感できるという手塚氏独特の動物観。

併録作『緑の果て』
種子を植え付け子孫を増やそうとする植物の惑星に不時着した人間、主人公を本当に好きになった植物のとった行動は……
人間は自分がよかれと思ったことを相手にしがちだが、本当に好きな相手なら意を汲んだ優しさをかけてあげることができるのだろうか。優しさというより想像力の問題かもしれないけれど。