【本】『新宝島』手塚治虫

コマ割りが大きかったので思っていたより読みやすかった。
その後の漫画のようにコマの切り替わりが激しくない。
同じカメラが登場人物についてきて連続した動きを映し続けるかのようにゆるやかに漫画が進む。
場面転換が少ない。
そういう漫画の文法的なもの異常に、物語部分、ラストの夢から現実に向かう部分が、現代漫画へつながるリアリズムを象徴しているようで興味深い。
(夢オチのような)定型的なフィクションからの脱却、文語から口語へと漫画が変わったかような。