【本】『地球を呑む(全2巻)』手塚治虫

あとがきにて手塚氏いわく、「この作品でいちばん気にいっていたのはタイトルです」は裏を返せばタイトル以外は気に入っていなかったということ?
いわく、中だるみ、物語が広がりすぎて収拾がつかなくなった……
いわく、大河もの連載の欠点がこの『地球を呑む』でも露呈した……
手塚氏の自作けなしは自作を愛しすぎるゆえのレトリック(言い回し、表現方法)だと思っているのでそのまま受け取りはしないけれど、バランスがおかしい作品であることは確か。しかしそういう歪みを含めて手塚漫画の魅力なので、この漫画は憎めなくて、いつも手元に置いておきたいのだ。