【夢】実家の寝室で父と僕は布団を並べて横にっている。

父は淡々と話している。
「戦争中は士官学校で先輩にいじめられた」
(父はそんな歳ではない)
「栃木出身には気をつけろ」
(意味不明)
隣の布団で寝ているはずの父の肌が時折僕の身体に触れ、気持ち悪い。
父の裸の背中には刺青がある。
いつのまにか父の同窓会に僕は同行している。
軍服らしきものを着ている老人がちらほら立っている。
そのうちの一人から、お菓子屋さんになりたかったが戦争でその夢を断念した話を聞く。
レモンを使ったケーキを今でも趣味でつくっているとのこと。
会場で、僕の大学時代の友達工藤(実在する人物)と久しぶりに会う。
工藤と僕は先に帰る、と父に告げる。
同窓会会場は京都西山の山頂で、高速道路が麓の洛西ニュータウンを通り市街地まで続いている。
「二階建てバスに乗りたい」
と工藤は提案するが、いつの間にかケーブルカーで山を降りている。
ケーブルカーで角度の急な断崖をしばらく下ると線路は川沿いにカーブする。
川の向こう岸には上りケーブルカーの線路が見えている。
僕と工藤はケーブルカーから降りて歩く。
水田の横の道を歩いていると僕の靴が脱げる。
しばらく裸足で歩いて振り返ると、靴が水色のサンダルになっている。
拾おうとして手を伸ばすと、サンダルの片方が緑色の蛙になって水田の中に跳ねていく。
もう片方のサンダルは土色の蛙になって工藤の方に跳ねていく。
土色の蛙は工藤に捕まえてもらい、僕は飛び込んだ蛙を捕まえるため水田に入る。
水田では子供たちが球技をして遊んでいる。
子供たちの足もとの泥にたくさんのサンダルや靴が埋まっている。
(蛙とサンダルが意識の中でごっちゃになっている)
いくつか水色のサンダルを泥の中から引っ張り出すが、どれも僕のものではない。
道の上から工藤が声をかけてくる。
工藤の指示に従って泥をかき分けると、自分の靴だったはずの水色のサンダルであったはずの蛙を捕まえることができた。