【夢】僕は母と一緒に夜道を歩いている。

後ろから誰かに呼び止められる。
振り向くとそれはT誌の編集長で、僕を羽交い締めにして親愛の情を示す。
「松田くんに手伝って欲しいんだ」
と母を放ったらかして僕を無理やり引っ張っていく。
そこは漫画家(名前は不明)さんの仕事部屋兼自宅。
漫画家さんとアシスタント登場、彼らは今流行の脳と脊髄がプラスチックの容器に入れられた機械人だった。
廉価の身体なので、一昔前に夜店で買ったプラモデルのようにチープな色づかいのパーツが組み合わさっている。
神経が末端までついていないので、もちろん痛みを感じることができない。
時間ごとに脳の入っている容器の中の液体を取り替えなければならない。
締め切りが間に合わないというので僕は原稿を手伝う。
売れっ子のようだが、プラスチックの身体で仕事をする漫画家にうらやましさを感じない。