【本】エラン・マスタイ『時空のゆりかご』

初の時間航行士である主人公によって引き起こされた歴史改変は、ユートピア的な「現在」を、今の我々の存在する「現在」に変えてしまった。
自らも改変前世界の自分と改変後世界の自分のアイデンティティの統合に苦しみ、改変を正そうと奔走する主人公……架空の事象をここまで掘り下げて考える作者の想像力に対し、素直に感心した。
逆に言えばこの小説の中だけの理屈の話過ぎて、一般化して感情移入しにくい。
僕は楽しんで読むことが出来ました!