【本】小松左京『継ぐのは誰か?』

本は一三歳のとき、近所のバザーで三冊一〇〇円で購入。そのときと一〇年前に読んで、今回が人生三度目。
一〇年前に読んだので大体のプロットは覚えていた。ミステリ仕立ての冒頭から未開の奥地へ、典型的伝奇小説展開! 
小松左京氏はジャンル小説を自分流に勘案するのが実にうまい。
そしてこの小説も単なるジャンル小説に終わらず、「小松左京小説」としか言いようのない壮大な歴史と宇宙の一部を垣間見せられたような、奇妙な感動に読み終わったあと襲われる。