リチャード・マシスン原作のSFラブストーリー映画。
現在の物語ではタイムスリップという概念が説明無しで起こるのに、この映画の時点(一九八〇)ではかなり詳細に説明している。同じ八〇年代の『バック・トゥー・ザ・フューチャー』でも詳細に説明していた。『恋はデジャ・ブ』(一九九三)『バタフライ・エフェクト』(二〇〇四年)ではギミックなしに時間を移動できる。『君の名は』(二〇一六)は「もうこれはこういうものですよ」扱いだった。
この映画で主人公は一九七〇年代から六〇年前にタイムスリップするのだが、その違いは相当なもので、テレビもないラジオもない車もそれほど走ってない(馬車移動の時代)。
今で言えば『三丁目の夕日』にタイムスリップするようなものだが、僕の感覚では(まだ生まれてはいないけれど)一九六〇年代は陸続きで頑張れば思い出すことができそうなひと昔前。
文明の発展はすごいというけれどこの六〇年は伸び悩んでいるような気がする。
聴診器をあてるだけで病気を診断し、病名や原因がモニターに映しだされるドラえもんの「おいしゃさんかばん」みたいなのはまだ?
新型コロナ予防に「石鹸でよく手を洗いましょう」「マスクをしましょう」って……僕が想像していた未来の二一世紀にはまだ到達していない。