【本】『人類が知っていることすべての短い歴史』ビル・ブライソン

人類が人類であることを構成するあらゆる自然科学の発展の歴史をエッセイ風に描いている。
八〇〇ページ超え、軽く辞書のようだ。

アインシュタインがあの数百年あるいは一〇〇〇年単位の快挙だった相対性理論の発見のあと、人生の半分を有意義でないことの研究に費やしたことを知り、そんな天才ですら誤るのだから僕みたいな凡人ならなおさら……と未完成過ぎる人類の知性に対して諦観し、あとほんの少しの安心する。

たかだか一〇年前の本だが、ここに書かれていることの幾つかはもう陳腐化している科学の進歩のはやさがなかなかに感慨深い。