【本】井ノ口馨『記憶をあやつる』

最近僕は脳の可塑性について興味があって、その脳の中の記憶についての書籍。
この数十年、脳内ビッグバンといってもいいぐらいの脳に関する学問が進化しているとのこと。
大脳生理学では追いつかず、分子生物学や遺伝学などいろんな隣接する化学を統合したニューロサイエンスという学問が登場したとか。
これから人工知能のようなものが作られるなら量子力学までが必要になるかもしれない。
まるでヴァン・ヴォクト『宇宙船ビーグル号』の主人公が総合科学(Nextialism)で宇宙怪物に立ち向かうみたいで、ワクワクする。
しかしまだ生まれたばかりのこの学問、記憶の固定や移動がハツカネズミやアメフラシを使った実験に終始していて人間の脳の段階に至るまで程遠い。

フィクション世界ではもうすぐ『ドラえもん』のアンキパンや『トータル・リコール』の時代がもうすぐ到来するというのに。