【本】五代ゆう『〈骨牌使い(フォーチュン・テラー)〉の鏡(上下)』

運命論を人間の意志で乗り越えようとする物語に僕は弱い、ということを実感。

前半ではラノベっぽい印象があったが、後半で雰囲気が変わる。
物語の世界観に著者独自の哲学が見える。
ファンタジーとはこういうものという落とし所で思考停止せずにその先へ踏み込んでいる。
キャラも物語も一筋縄でいかない方向へ向かう、そこがラノベっぽくない。
もともとこの作品が発表されていたラノベレーベルのなかで位置づけはどうだったのだろう?

長距離を旅しているのに、移動している感じの少ないところが玉に瑕。