もう四〇年前に出版されたのか……
僕が以前読んだのはたぶん一九八五年前後。
三五年近く前読んだのに、全てのストーリーと筋を覚えていて、表題作は登場人物の名前まで覚えていた。
正確に言うと、手に取るまでどんな内容の短編が入っているのか忘れていたけれど、手にとってパラパラめくったら脳内映写機に投影されるように内容が浮かんできた。
漫画か映画で観たような感じで映像化された記憶だった。
逆に、最近の自分記憶のぼんやりぶりにショック!
当時(中学生)はこういう短編は何でも大好物で、バクバク食べていた。
今でもこういうのが好きという記憶の残滓が残っているからSFを手に取るんだと思う。
いつのまにかこれを書いていた当時のかんべむさし氏の年齢まで越えてしまった。
当時読んだ自分がこう感じて、今回こうだった……という感じ方の比較が楽しかったのだが、初読でここまで楽しむことができたかどうかはわからない。