【本】辻村深月『かがみの孤城』

読みながらどろどろになるまで泣きじゃくっていた。
SFっぽい設定だけれど、それ自体が物語の必然と結びつきあって分かち難いものになっている。
SFという裾野が広がった結果、SFというジャンル文学でない中間小説からむしろこんな素晴らしい作物語が生まれるのかと感慨深い。
こういうラストになるのではないかという漠然とした予感はあったけれど、それでもそこにいたる畳み掛けるような展開、ギミックのうまさに唸るばかり。
キャラクター描写も秀逸でいちいち感情移入して泣いてしまう。
僕も現実から一歩を踏み出す勇気をもらった。頑張ろう。