【映画】『コン・エアー』

公開当時に観たときは典型的なハリウッド映画っぽく思っていた。
しかし去年、マイケル・ベイ監督映画を『バッドボーイズ 』から始まり『トランスフォーマー/ロストエイジ 』まで通して観たところ、単にハリウッド映画っぽいだけでない個性のようなものが見えてきた。

確かに一見、典型的なハリウッド映画っぽい印象を受ける。
それはベイ監督が映画の見映えに「っぽさ」を強調しているためなのだが、作品の中に常軌を逸したその「っぽさ」をぶちこむため、最終的には「っぽさ」が過剰にあふれ過ぎた別の何かになっている。
それはハリウッド映画のパロディのような、メタ化した似て非なるものだ。

そういうものが単に受けると思っている、ということもあるだろう。
しかし日本でビデオスルーされたベイ監督映画『ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金』を観ていると、そういうものが受ける状況の無意味さを笑うような高度な批評性も見え隠れする。
類型的なエピソードや演出を重ねることによってハリウッド映画の空疎さを強調している……にしては嬉々としてこういうものを作っているきらいもある。
ダイナミックな破壊シーンを作ることにもフェティッシュな関心があるのだろう。

『コン・エアー』のラストの盛り方と言ったら……一つ一つのエピソードはハリウッド映画の典型なのだけれども、それが集合するとここまで奇妙なものになるのか。
世間で思われているハリウッド映画「っぽさ」について考えさせてくれる。
(しかしベイ監督がただ単に天然で盛った映画を作る人という推測も捨てきれない)

意図を推し量ることはできない、強い個性の監督。

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