【映画】『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』

冒頭、脱税で収監されたウェズリー・スナイプスが脱獄して仲間に合流したり、アントニオ・バンデラスが「仕事をくれ!」と叫んだり、現実とこの映画の中の話がごっちゃになっている。
メタ構造を持ったアクション映画。

物語としては非常にゆるい印象を受ける。
たとえばケルシー・グラマー演じる傭兵斡旋業者が傭兵を探す道中、スタローンと会話するエピソード。
「(検診で)肺に影があった……」
同情するスタローン、しんみりした雰囲気の中、
「全部嘘だ!」
といってケルシー・グラマーは笑い飛ばす。
普通ならこれから起きるであろう彼の悲しい死の伏線なのだが、その後観続けていても特に何も起こらない。
何、この意味のないエピソード……ただ単に嘘をついただけ?

この意味がありそうでないエピソードも、実はメタな視点で俯瞰すると現実で起こったエピソードとかかっていて、僕が知らないからこういうよくわからないのではないか、と後で勘ぐってみたり。
そう考えるとこの映画の、一見ゆるく見える部分も現実とリンクする何かがあり、実は緻密に作られた映画なのかもしれない。