日別アーカイブ: 2016年1月8日

【日記】16年01月08日(金) 体重58.8kg

昨日に引き続き深夜、ふいに目覚めまた眠れなくなる。
布団でもぐってやり過ごそうとするがやっぱり眠れない。
何もできず布団の中にいると気も狂わんばかり、仕方なく二時ごろ布団から出る。
食事をする。
腹にモノが入ると眠くなってくるかと期待するが、眠くならない。
結局そのまま眠れず、朦朧としたまま家を出る。

五時半に家を出て五時五三分の電車に乗って出発。
電車の心地よい揺れが眠気を誘う。
中央線八王子から相模線に乗り換え茅ヶ崎へ。
東海道線の国府津から御殿場線に乗り換え御殿場経由で沼津へ。
富士で乗り換え、身延線の富士宮で下車。
大半、座席で寝たまま過ごす。

駅を降りて、まず今晩宿泊するドミトリーへ向かう。
宿の主人に「市内観光したいのだが、自転車を借りることができるようなレンタサイクルショップはないか」
と聞くと、
「あるにはあるがおすすめしない」
富士宮は坂が多くて自転車向きではないらしい、とのことで徒歩で一時間かけ目当ての焼きソバ店へ向かう。
……確かに坂は多いが、この程度の坂道だったら僕にとって大したことがない。
大阪府から京都市の大学まで往復四〇キロ近くを通っていた僕だ。
自転車を借りればよかった、と後悔。
焼きソバ店じたいは安くて美味しい店だったが。

焼きそば屋から出てさらにしばらく郊外に向かって歩く。
すぐに建物が途切れ、周囲に田園、畑、森、林が広がり始める。
次第に傾いていく太陽、セピアに褪せた光景が郷愁感を呼び起こし、故郷の思い出に浸っている。

疲れたので途中でマクドで休憩、眠気に襲われ眠ってしまう。
店を出ると日没直前、周囲が真っ赤に染まっている。

暗くなってからドミトリーにチエックイン。
他の宿泊客に
「こんにちは!」
と挨拶すると無視される。
振り向きもしない。
後で僕以外のその場にいた全員が、中国系の外国人だったと知る。
(訪れる国の挨拶ぐらい覚えとけよ!)
上海から台湾から香港から来た旅行客が、僕を無視して中国語で大いに盛り上がり始める。
こういうとき自分の悪口いってるのか気になるところ。

夜、ネットで見つけた富士宮名物ミルクラーメン目当てのラーメン屋へ行く。
もうブームが終わってしまったのかメニューにミルクラーメンは入っていない。
仕方なく五目ラーメンを食べる……そして昼間は五目焼きソバだった……損した気分だ。

二二時半就寝。

この日ほか記事一覧


【本】矢樹純『或る集落の●』

独立した短編を集めたものかと思って読み進めると、途中から同じ世界観を共有した連作短編であることがわかってくる。
ホラーにありがちな「こういうもの」と読者に忖度させるようなあやふやな共通理解で終わるものでなく、しっかりとした設定があるみたいだ。
矢樹氏は感性でなくロジック主体の物語作りをする。
設定らしきものが見えてくるとSF好きの自分としては、ラストではこの『或る集落の●』世界の根幹に関わる何かを知ることができるのか!? と必要のない期待をしてしまう。

個人的には「がんべの兄弟」の不思議な趣きにハマる。
フランス人作家マルセル・エイメ氏(とくに彼の短編『七里の靴』)を髣髴とさせる。
物語の中で提示された危機を、リアリティラインの変化によって一瞬にして解決/終結させるような、言ってみれば身も蓋もない物語が僕好み。