日別アーカイブ: 2015年12月7日

【日記】15年12月07日(月) 体重58.4kg

五時起床。
今朝はジョギングを我慢して原稿のペン入れ。

朝九時に家を出て、一〇時に渋谷の文化村ミュージアム到着。
朝イチで渋谷Bunkamuraザ・ミュージアムで「ウィーン美術史美術館所蔵 風景画の誕生」を鑑賞。
一時間強鑑賞して帰宅。
たいそう刺激を受けて久しぶりに油絵を描きたくなる。

学生時代、ルネッサンス期の油絵の描き方:グレース技法(多めの画用液で溶いた透明感のある絵具を塗って、下の色を活かしながら描く)を勉強していたのだが、ハイライトの部分を不透明の白を混ぜて手前に描くことによって画面上に擬似立体感を作ることができる。

意外とそのハイライトの白が、実物を見ると絵の具が盛り上がるほど置いていることに驚く。逆に言えば手前が暗くて奥が明るい画面の場合、構図的に奥の画面のほうが絵の具が盛り上がって見える。具体的に言えば手前の暗い山より奥のハイライトの空のほうが絵の具的に手前に盛り上がっているのだ。
遠近法的には引っ込んでいるはずの空が、近づいて鑑賞すると絵の具が盛り上がって見えるから感覚的に手前に見える。
また離れて見ると遠近法的による視覚効果で引っ込んで見えるようになる。
学生時代はグレーズ技法で描かれた実物の絵画を観る機会が少なかったので改めて知るとすごく不思議。

で、帰宅して漫画の原稿の続き。
チングリ返しされている男性の絵をペン入れ。
夕方に原稿のペン入れが終了、スキャンしてパソコン上で作業。
一旦仕事を終わらせて二三時に布団に入る。
Bunkamuraザ・ミュージアムにさえ行かなかったら今日中に仕事終わらせることできた……と意味のない後悔。

疲れているにもかかわらず睡眠導入がスムーズにいかず、深夜まで苦しい時間を過ごす。
夜が怖い。

この日ほか記事一覧

【本】『闇のパープル・アイ (全7)』篠原千絵

(一巻の感想)へんてこいな〜。このレベルのリアリティラインでも昔は許されたんやな〜スケバン刑事より現実味がない。

(全巻通しての感想)一般的に読者を牽引する物語の力は、ストレスとその後のカタルシスだけれども、この漫画の場合圧倒的にストレスが多い。僕の個人的な印象で言うと里中満智子や萩尾望都や山岸凉子など女性作家の大御所は極端にストレスに傾いているようだ。男性は単純だからストレスは極力少なく読後にスカッとするものを求める……ということなのだろうか。どうなっているのだろうとすごいスピードで読み進んでも気持ちのいい展開になることはほとんどない。不条理小説のように主人公は悪手を選択、悲惨な結果になっていく。感情移入がほぼできなかった。