日別アーカイブ: 2015年7月14日

【本】トルーマン・カポーティ『冷血』

取材している主体(作者)が登場しない。
インタビューできない登場人物(被害者・死人)の心情を作者が代弁する。
前後の状況は克明に描かれるのに、肝心の犯行シーンは間接的な描写(証言や裁判で描かれたもの)のみ。

ノンフィクション小説として読んでみると不思議なつくり。
ドキュメンタリーで言うと再現ドラマの範疇だ。
そういう事件や歴史物の再現されたものでも、最近テレビで放映されているものは前後にインタビューを挿入したりして真実味を担保することが多い。

「当日の被害者の気持ちを何でお前が知っているんだよ!」
しかし、そもそも事実を正確に再現することはできない。
インタビューならば、された人のとした側の主観が入る。
当事者が書くと書き手の主観が入る。
完璧な資料があったとしてもそれを取捨選択することで主観が入ってしまう。

この小説のリアルさは、取材を通して知った事実をふまえるとこう考えるであろうことが最大公約数として導かれる、というレベルのリアルさなのだろう。
(大きな誤差はないだろうということ)
この誤差があるから真実でないと捉えるか、積み重ねられた事実を蓄積して作られたいちばん事実に近い真実と捉えるかは、それこそ考え方次第だ。

【日記】15年07月14日(火) 体重61.0kg

光陰が矢のごとく過ぎていく。

四時半起床。

六時五〇分より公園を四〇分ジョギング。
この時刻でもう走っていると暑くてたまらない。
太陽の光の強さに道半ばでへこたれそうになる。
Samla Mammas Mannaのアルバム『資本主義をぶっ壊せ!~踊る鳥人間~』を聴きながら走る。
普通によい。

八時に家を出て、練馬の耳鼻科でアレルギーの注射、大塚の図書館で本の貸し借り、池袋の世界堂で画材を購入して帰宅するともう一三時。
あまりの暑さでうとうとして目覚めると一四時。
今日も何も為すことができず、二二時就寝。

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