日別アーカイブ: 2015年6月7日

【本】エドガー・アラン・ポー『モルグ街の殺人・黄金虫』

夏目漱石が作った当て字の「ロマン」が「浪漫」で広まったように
「二葉亭四迷」から生まれた「くたばってしまえ!」、
そして「エドガー・アラン・ポー」から生まれた「江戸川乱歩」。

ポーは、僕の好きな小説ジャンル「奇妙な味」の元祖の作家。
幻想と論理のはざまの作家であるが、この短篇集の収録作は僕の(比較的)好きでないほうの論理/ロジック寄り。

推理、暗号、密室殺人、探偵モノ……ミステリ小説の原型がここにある。
ミステリと言っても問題解決は後出しジャンケン、読者が謎解きを楽しむことができるタイプのものではない。
しかし全体的にオチにむかって収束(ドンデン返し)していく物語作りがされており、一九世紀前半にして物語の快感というものを自覚していることに驚く。

ある人にとっての悲劇は他の人にとっての喜劇で、この短篇集の底辺には恐怖の裏側にある「黒い笑い」に満ちている。
「ホップフロッグ」のラストが典型的なそれだし、
「盗まれた手紙」の警視総監から金を巻き上げるところ、
「おまえが犯人だ!」の腹話術、
物語のその場にいる人は笑えないが、引いた視点で笑いになっている。
これこそ「奇妙な味」の元祖たる所以。

【日記】15年06月07日(日) 体重60.4kg

クロッキー会で黒人男性ヌード、僕のほうが立派だったので少し誇らしい気持ちになった。
あっちは元気のない状態、こっちは頑張っている状態でのことですけどね。

五時に鳴るはずの無意識に目覚ましを止めてしまい八時起床。
九時前、(一五時からの読書会に向け)ギリギリの時間に課題図書を読み始める。
一二時半頃読了し外出。
大江戸線の新宿西口駅で降り、久々に東京麺通団で讃岐うどんの昼食。
相変わらず美味しいが、店内は多少くたびれてきた印象。

新宿駅前を通ると、自民党の谷垣幹事長が街頭演説している。
大声を上げて邪魔している人たちがいて、「死神総理」と書いた安倍首相のプラカードを掲げ、
「ひっとごろし! ひっとごろし!」
「自民党は説明責任を果たせ〜!」
とシュプレヒコールを繰り返しているが、そもそも聞く気がないじゃないか。

ヨドバシカメラでモノラルイヤホンを探すが目当ての品は売り切れ。
他の家電量販店を合計三店回るがやはり売り切れ、時間がないので諦める。
四谷駅前のルノアールで一五時より読書会、課題図書はエドガー・アラン・ポー『モルグ街の殺人・黄金虫』。
ペースが掴めず、自分の話したいことの半分も話せずに一七時会場を出る。
急いで移動、一七時半より三鷹のクロッキー会に参加。
懇親会に参加、皆が盛り上がっているのを見ているうちにいつものアレが始まる。
二一時半頃、懇親会途中を抜けひとり帰宅。
二三時半就寝。

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