日別アーカイブ: 2014年12月28日

【日記】14年12月28日 体重59.3kg

寝間着のポケットから目覚ましが落ちて起床できず、朝寝坊で五時起床。
四時四七分の始発で出発して紀伊半島を一周するつもりだったのだが予定変更、六時一〇分発の電車でどこにも寄らず自宅へ向かう。
乗車した車内の気温が低く、凍えてガタガタ震えている。
亀山を経て柘植で乗り換える、まだ車内は寒い。
草津から東海道線の新快速に乗ってようやく人心地のする暖かさ……高槻で下車。
すっかり様相が変わり自分の故郷という感じのしない駅前を歩いて帰宅。

2014-12-28 10.07.20

実家では年末恒例の餅つきの最中だった。
移動疲れで僕は自室に直行、半ば物置化している部屋でしばらく呆然としている。
読書しながら寝落ちしてしまう。
二三時半就寝。

               ◇

こんなもの食べた! 14年12月28日

こんな映画を観た! 14年12月28日
【映画】『複製された男』:DVDで鑑賞。

こんな本を読んだ! 14年12月28日
【本】『幼年期の終わり』アーサー・C・クラーク

【映画】『複製された男』

存在しているが普段は見ることができない(石ころ帽子的な)クモ人間によって、人間社会は支配されている。
主人公は秘密クラブのセックスによってクモ人間によって生み出されたクローン人間で、『ブレードランナー』のように、自分はひょっとしたらクローン人間なのか? 真実の人間とはなにか? 的な問題と日常を絡めた物語。 

……だと思って、鑑賞後調べてみたら全然そうではなかった。
ドッペルゲンガーもので、現実にあったことを妄想を混じえて時系列通りに流さずにシャッフルすることで、ある種のミスリードを誘うようになっているみたいだ。
ただでさえそんなミスリードを誘う映画なのに、邦題がクローンを想起させるものだから余計そっち側に引き寄せられてしまう。

クモを使った隠喩も、まるでそういう現実に存在する化け物みたいに描いているからSF的な設定を受け入れてしまう素地になっている。
クモも実際の小道具として物語に絡ませたりあくまで妄想としてわかる演出だったら、わかりやすい内容だった。
ということは、この映画で不可解な部分は叙述レベルのことで、内容はそこまで哲学的な話でもないし、深みはない、わりかし「そのまま」な話。

フェアじゃない!

【本】『幼年期の終わり』アーサー・C・クラーク

ファーストコンタクトテーマに、(ニーチェ的な)人間から直線的に延びる超人思想が絡んでくるのはクラーク氏の個性なのだろう。

同じ地球に住む人類同士ですら場所や時代が違えば理解し難い断絶ができるし、まして昆虫や植物など違う生物種でコミュニケーションできるかどうかはさだかですら無いのに、はるか隔絶した文明を持ち進化の先にいる異星人オーヴァーロードが、人類と価値観を共通していることに驚く。

いかにも欧米文化圏に住む人の発想らしい。

未来について「国が消滅して」「英語を話さない人はいなくなった」という描写にも強烈な違和感。
人間には、他者から独立したい←→他者に取り込まれたい(所属したい)、という相反する本能があって、どんな未来になってもどちらか完全に寄ることはなくその中間を揺らぐだけ。
将来、国の垣根がなくなっても、民族や文化のアイデンティティが強まり、方言や言語が完全に消滅することはない。
そもそも翻訳機が発達すれば、英語を話すことができないハンデもなくなるだろう。

欧米の、人間的な価値観が、宇宙や未来にまで及ぶと思っていた頃の懐かしい寓話。