日別アーカイブ: 2014年12月15日

【日記】14年12月15日 体重58.7kg

五時起床。
午前中はずっとイラストのラフ。

一五時九分より公園を三二分ジョギング。
肌寒いが、早朝に走るよりは幾分マシな温度。
林の中の道無き道を落ち葉をまき散らしながら駆け抜ける。
登り坂で勢い余って転び手を擦りむくが、かっこよく着地し事なきを得る。
Kebnekajseのアルバム「Kebnekajse Ⅲ」を聴きながら走る。
北欧の伝統音楽とロックが融合した奇妙な楽曲。
ほとんどインストゥルメンタルだが、時折ボーカルが入るとちょっとへなちょくてガッカリするが、そもそも伝統音楽というものはこんなものかもしれない。
朗々とした声楽のような歌い方の伝統音楽は、らしくない。

二三時就寝。

               ◇

こんなもの食べた! 14年12月15日

こんな映画を観た! 14年12月15日
【映画】『オン・ザ・ロード』:DVDで鑑賞。

こんな本を読んだ! 14年12月15日
【本】『オン・ザ・ロード』ジャック・ケルアック

【本】『オン・ザ・ロード』ジャック・ケルアック

足掛け一〇日、一五時間以上かけて読了。
段落もなく、四〇〇ページぶっ通しの文章を読むことはかなり困難だった。
一冊の本では僕の人生の中で最も時間がかかった部類に入る。

地図帳を買ってきて横に開き地名を確認しながら風景を思い浮かべて読む。
ただの文字情報なのに、この本と点で接している自分の中に広がる記憶が、実際にあった出来事のように追体験させる。
逆に言うとこの小説に描かれていることも点だが、その奥に膨大な量の人生と世界が広がっているのだ。

僕も、主人公の憧れのニールのような友達がいたことを思い出す。
高校卒業後の彼との二人旅、どれだけ楽しかったことか。
旅の途中、僕に対する彼の態度が悪くなったときは、自分の不完全さ足りなさを呪った。
それから徐々に自分の憧れが幻想だということを気づいていくわけだが、それが決定的になったのは二〇〇八年末、東京に訪ねてきた彼に会ったとき。
何のときめきも感じなかった。
おそらく彼の中に自分の可能性を託していたからで、それが消えたということは、そのとき、三六歳にして僕の青春が終わったということだったのかもしれない。

【映画】『オン・ザ・ロード』

膨大な量の原作を全てなぞることは不可能でエッセンスを取りだすしかないにしても、キャッチーな部分を抜粋しただけ過ぎる。
原作にあるニュアンス、過剰で混乱しきって焦りに背を押され輝きも一瞬でこぼれ落ち残る喪失感……が伝わってこない。
あの頃はワルだった、武勇伝的に美化された思い出。

ただしラストは良かった。
原作で冗長気味だった感情がシンプルに抽出されている。
ディーンがあこがれの対象から人間に堕ちていく……しかしディーンは最初からディーンで、特別の人でない。
主人公が変わったのだ。