昼食、トマトカレー、豚角煮とレタスのサラダ。
おやつ、ヨーグルト。
夕食、豆乳にフルーツグラノーラ。
ロードムービー的な前半は面白いけれども、スミソニアンに着いて以降はあまりいただけない。
主人公がそれまで住んでいた場所では何をしても周囲に受け入れられることがなかったのに、いきなりトントン拍子に物事が進む。
あまりにもスムーズに展開するので、スピーチしている時点、あるいはテレビに出演している時点で
「……という夢を見てた!」
発明品スケッチの形のオネショしました……的な展開を思っていた。
マスコミでちやほやされている主人公を観て家族が驚く、という描写がないことが不思議。
「あなたは悪くないのよ」
主人公に向かって母親は言うのだが、そらそうだろとしか思えない。
どう考えても弟に銃を与えた父親が悪いのに、父親が責められることがないことも不思議。
弟が犬死に。
解説にも書いてあるがヴォクト氏は話が詰まると睡眠し、見た夢からヒントを得て書いたという。
これはシュルレアリスムの作家がよく使ったテクニックで、ちなみにシュルレアリスムはフロイトの精神分析の強い影響下で起こった芸術運動であり、現在では科学的立証が困難な精神分析を疑似科学とみなされることも多い。
さらにヴォクト氏はハウツー本で小説の書き方を学んだとか。
その方法は……
1:八〇〇語ごとに場面をかえる。
2:一場面は以下の五つのステップで構成する。
A:読者にそこがどこかをわからせる。
B:登場人物が何をしようとしているか、
その場面が何のためのものかはっきりさせる。
C:その何かを成し遂げようとする過程を描く。
D:それが達成されたかどうか明らかにする。
F:目的が達成されたにせよされないにせよ、事態は悪化する。
これも(ヴォクト氏だけが知っている)秘密のひとつなのだろう。
物語の冒頭は、確かにこの「小説の書き方」を使うことによって成功している。
しかし物語中盤から急激にボロが出はじめる。
後半あきらかに物語が破綻してしまう。
伏線をたくさんまき散らしているにも関わらずつじつま合わせをその都度だけしかせず、こじつけや問題の矮小化を繰り返すので、真面目に読むことが馬鹿らしくなってくるのだ。
八〇〇語ごとに夢で思いついたことを繰り返しているだけからそうなることは必然なのだが。
キャラクターも章ごとに別人格のようにコロコロ変わる。
いずれも後年、疑似科学にどっぷりハマったヴォクト氏らしい作話術だ。
他の人が知らない自分だけが知っている、世界を変えることが出来る秘密を切望する……点ではヴォクト氏の描く物語の登場人物は彼自身を体現しているかのようだ。
五時起床。
久しぶりに定時起床。
数日寝坊しただけで早起きの習慣は消えてしまい、朝が眠くて仕方がない。
じたばたと泳ぐようにしか動くことができない。
そんなこんなでエンジンがうまくかからず、日がない一日つまらないことにかかかりきりで終わってしまう。
一八時自転車で外出、ユナイテッド・シネマとしまえんにて映画鑑賞。
二一時帰宅、寝室で布団に潜り込むがなかなか寝付けずずっと本を読んでいる。
読み終えて午前一時半就寝。
◇
こんな映画を観た! 14年11月28日
【映画】『天才スピヴェット』:ユナイテッド・シネマとしまえんで鑑賞。
こんな本を読んだ! 14年11月28日
【本】『スラン』A・E・ヴァン・ヴォクト