月別アーカイブ: 2014年11月

【映画】『新しき世界』

主人公の「イ・ジュング」とライバルの「イ・ジャンソン」。
お互いイ理事と呼ばれ、名前も姿(薄い顔、オールバック)も似ているので区別がつかない。
人間関係も複雑で、最初はとっつきにくい。
韓国映画はこういうところがあるが、それを乗り越えると面白い。

江戸時代、封建体制が完成した日本で、もともと生まれながらの主君に尽くすという考え方「二君にまみえず」が、澱のように僕らの価値観に積もりたまっている。
赤穂浪士のように、不合理であっても最初に所属していた組織に忠誠を誓うことが美徳とされている。
物語上、損得や情で立ち位置を変えることはあまりよいことではない。
もとの組織を裏切るなら、その登場人物がよっぽどひどい目にあったときだが、それでも相応の因果が降りかかる。

しかし、大陸では封建主義でない考え方も一方では受け入れられているようで、この韓国映画の主人公は潜入捜査で黒社会に潜入した後、ずっと立ち位置が揺らぎ続けている。
最終的に決意してからやっと所在なさ気だった主人公の顔つきが変わる。
その決断に、実は少なからず僕は動揺してしまったのだが、その動揺に自分の日本人的な部分を見てしまったようで、映画を観て自分の立ち位置を知ったという次第だ。

【日記】14年11月10日 体重59.7kg

二日酔いで布団から出ることができず、九時起床。
午前中はエンジンがかからず机に向かったままボーっとしている。

一三時四二分より公園を四〇分ジョギング。
抜けるように青い空、温かい。
汗ばみながら走る。
Pink Floydのアルバム「Animals」を聴きながら走る。
ジョギングで聴くこと連続三回目にしてようやく聴き慣れてきた。
そうなってくるとなかなか味わい深い。

二二時半就寝。

               ◇

こんなもの食べた! 14年11月10日

こんな映画を観た! 14年11月10日
【映画】『新しき世界』:DVDで鑑賞。

【本】『人間の手がまだ触れない』ロバート・シェクリイ

SF的寓話短篇集。
SFという概念を日本が輸入したとき、この作家は新鮮に感じられたらしい。
往事の星新一氏や筒井康隆氏を彷彿とさせる。
古き良き時代のSFだが、経年劣化は免れられない。

この短篇集は物語の形式が寓話で、設定レベルがSFのものが圧倒的に多い。
「怪物」「体型」「専門家」「儀式」は異星人側から観た地球の文化・文明批評となっているこっけい譚。
(初期ウルトラシリーズの怪獣譚が、日本について文明についてのメタファーであったように)
今やその設定はもうパロディでしか成り立たないほど使い古されている。

しかし特に「人間の手がまだ触れない」「専門家」などの短編は、使い古されたテーマであり素材であるにも関わらず、登場する怪物の造形やキャラクター、語り口がいまだ魅力的だ。
経年を経て何が残り何が色褪せるのか、ここに若干の示唆があるのかもしれない。

【日記】14年11月11日 体重59kg

五時起床。
猛烈に眠い。
毎朝スッキリ起きることができる日など年に数えるぐらいしかない。
自分が起きなければならない理由を朦朧としながら探し探しいやいや起きている。
目覚めは苦痛でしかない。

午前、コラージュの原稿。
パソコンに向かって悪戦苦闘。

九時九分より公園を三五分ジョギング。
曇り空、風が冷たい。
Pink Floydのアルバム「The Wall」を聴きながら走る。
二枚組のアルバムなので、今日一度聴いただけでは片鱗しか味わうことができない。

午後はクイズ原稿のラフ作成。
ずっと悶々としている。
なかなかスッキリとしたスケジュールで仕事できない。
いつも自分で自分の首を絞めている。

二三時就寝。

               ◇

こんなもの食べた! 14年11月11日

こんな本を読んだ! 14年11月11日
【本】『人間の手がまだ触れない』ロバート・シェクリイ

【食】14年11月11日

朝食、焼きサンマ、サーモンとタコとセロリのマリネ、ご飯、ソーセージとトマトとレタスとチーズのサラダ。
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昼食、牡蠣とシメジのオイスター炒め、ネギゴマ豆腐、トマトとアスパラ菜のサラダ、ご飯、ぬか漬け、焼きメカジキ、煮玉子、サーモンとタコとセロリのマリネ。
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夕食、豆乳にフルーツグラノーラ。
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【映画】『アフターショック』

パニックムービー。
誰と誰が助かるのかと思って観ていたら、予想に反し感情移入すべき登場人物こそ容赦なく死んでいく。
どうしようもない金持ちのボンボンだと思っていた男が実は登場人物の誰よりも善人で、でもアッサリ死んでしまったり、リアリズムというより制作者側の悪意が伝わってくる。
ラストの美しいが絶望的な光景は当然の論理的帰結。

【日記】14年11月12日 体重58.8kg

夜中、何度も目覚めてしまいどうしても熟睡できない。
深く悩んでいるわけでなくても、思考の強さに眠気が負けてしまう。
僕の悪い癖。

五時起床。
朝、コラージュ原稿の続き。
待ち時間にクイズ原稿のラフ。

一五時二八分より公園を三〇分ジョギング。
意図のはっきりしない曇り空。
Pink Floydのアルバム「The Wall」を聴きながら走る。

コラージュ原稿、夕方に完成させて脱稿。
二三時就寝。

               ◇

こんなもの食べた! 14年11月12日

こんな映画を観た! 14年11月12日
【映画】『アフターショック』:DVDで鑑賞。

こんな夢を見た! 14年11月12日
【夢】僕は一匹のゾンビに追いかけられている。

【夢】僕は一匹のゾンビに追いかけられている。

山沿いの道路、スピードを上げて逃げるため、僕は滑空するようにぴょ〜んと走りながら飛ぶ。
僕はすばらしい跳躍力を持っていて、ゾンビに掴まりそうになる直前に高く跳びあがる。

そこはゾンビと共生する社会。
ゾンビが人間に噛み付くことは禁じられているが、所詮ゾンビ、ちょっとしたことで本能を取り戻し人間をかじってしまう。
かじられるとするとウィルスが感染し、人間はゾンビ化してしまう。
ゾンビの増加が社会問題になっている。
ちなみにゾンビは人間の肉は消化できないとのこと。
ということは、ゾンビにとって人間の肉はチューインガムみたいな嗜好品なのだ……と僕は結論づけている。

僕はトンネルの中に逃げ込む。
ゾンビは山をすごいスピードで回りこみ、トンネルの向こう側の出口で僕を捕まえようとしている。
僕はそれを見越し、トンネル側面の避難通路を移動して何とか捕まらないようやり過ごす。
痺れを切らしたゾンビはトンネルの中へ入ってくる。
ゾンビは頭が悪いようで、通路の天井にぶら下がっている僕を見つけることができず、下をウロウロしている。

【食】14年11月12日

朝食、ゴマネギ豆腐、牡蠣とシメジのオイスター炒め、お握り、サーモンとタコとセロリのマリネ、トマトとアスパラ菜とチーズのサラダ。

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昼食、エビとルッコラのサラダ、海藻とナメコの味噌汁、サツマイモ、アボカドマグロ丼。

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おやつ、ヨーグルト。

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夕食、豆乳にフルーツグラノーラ、ナスの糠漬け。

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【食】14年11月13日

朝食、海藻となめ茸の味噌汁、ご飯、ナスのぬか漬け、焼きサンマ、ご飯、サーモンと煮玉子とアスパラ菜とトマトのサラダ。

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駅前ショッピングモールの「珉珉」にて昼食、餃子とラーメン。

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夕食、豆乳にフルーツグラノーラ、キュウリのぬか漬けと牡蠣のポン酢炒め。

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【日記】14年11月13日 体重58.8kg

五時起床。

八時二〇分より公園を三三分ジョギング。
冷たい青空、走っているうちに暑くなってくる。
夜露で芝生がびしょ濡れ。
Pink Floydのアルバム「The Wall」を聴きながら走る。
一時間二二分の大作アルバム、ジョギング三度目にしてようやく聴き終えることができる。
まだ全貌をつかむことができないが、これからも繰り返し聴くことになりそうだ。

胃が痛い。
ずっと一日クイズ原稿のラフを練っているが、夜、痛みで仕事に集中できなくなる。
早めに寝て続きを朝することに。
二二時就寝。

               ◇

こんなもの食べた! 14年11月13日

【日記】14年11月14日 体重58.6kg

眠れず、深夜何度も目を覚ます。
不穏な夢に繰り返し襲われ眠ることに集中できない。
仕方なく三時半起床。
ぎりぎりの時刻までラフを描き、八時家を出て大江戸線に乗車。

一〇時、大門駅前の珈琲店にて打ち合わせ。
編集Kさん、愚痴をこぼしている。
一二時に大江戸線で大門駅から豊島園駅へ。
一二時四五分よりユナイテッド・シネマとしまえんにて映画鑑賞。
一五時に映画館から出て練馬へ向かう。
薄雲がかかりぼんやりとした空の下をとぼとぼ歩く。
耳鼻科に伺うと、「今から医師が昼休みを取る」と受付に言われる。
花粉症治療を諦めて帰宅。

夕日を横目に自転車を走らせ、近所の市場で買い物。
二二時就寝。

               ◇

こんなもの食べた! 14年11月14日

こんな映画を観た! 14年11月14日
【映画】『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』:ユナイテッド・シネマとしまえんにて映画鑑賞。

【映画】『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』

冒頭、脱税で収監されたウェズリー・スナイプスが脱獄して仲間に合流したり、アントニオ・バンデラスが「仕事をくれ!」と叫んだり、現実とこの映画の中の話がごっちゃになっている。
メタ構造を持ったアクション映画。

物語としては非常にゆるい印象を受ける。
たとえばケルシー・グラマー演じる傭兵斡旋業者が傭兵を探す道中、スタローンと会話するエピソード。
「(検診で)肺に影があった……」
同情するスタローン、しんみりした雰囲気の中、
「全部嘘だ!」
といってケルシー・グラマーは笑い飛ばす。
普通ならこれから起きるであろう彼の悲しい死の伏線なのだが、その後観続けていても特に何も起こらない。
何、この意味のないエピソード……ただ単に嘘をついただけ?

この意味がありそうでないエピソードも、実はメタな視点で俯瞰すると現実で起こったエピソードとかかっていて、僕が知らないからこういうよくわからないのではないか、と後で勘ぐってみたり。
そう考えるとこの映画の、一見ゆるく見える部分も現実とリンクする何かがあり、実は緻密に作られた映画なのかもしれない。

【食】14年11月14日

朝食、ご飯、メカジキのさっぱりネギ醤油、キュウリのぬか漬け、サーモンと煮玉子とアスパラ菜とトマトのサラダ。
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昼食、抜き。

夕食、サツマイモ、ナストキュウリのぬか漬け、海藻となめ茸の味噌汁、ソーセージとトマトとサラダほうれん草のサラダ、メカジキのさっぱりネギ醤油、漬けマグロアボカド丼。
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【日記】14年11月15日 体重58.2kg

五時起床。
朝八時半に出て、耳鼻科へ向かう。
診察時間前から長蛇の列。
長時間待たされ、診察が終わったのは一一時近く。
新大塚の図書館へ向かい、書籍の貸し出しと返却。

唐突に、明日帰郷するので散髪しようと思い立つ。
とある駅前で散髪屋に入ろうと思い、周囲を見回す。
その駅前には新しく1000円カット店ができていたが、以前入ったことのある散髪屋に耳の聞こえない理容師さんがいたことを思い出しここはあえて……以前入ったことのある散髪屋に入る。

ひさしぶりにその理容師さんが担当になって、耳の聞こえないことと関係なしに融通の効かない人だったことを思い出す。
上着を脱ぐか?と仕草で伝えてくるのだが、
「脱がない」
と何回も仕草で伝えても僕に脱ぐことを強要する……なぜ選択の余地がないのか?

ちょっと姿勢を変えるだけで怒ったように上から両手で押さえつけてくる。
椅子の高さを変えられ僕がバランス崩して傾いても、睨みつけてぐっと力を入れて上から押さえつけてくる。
もっと愛想よくできないのだろうか。
最後は僕を指さし怒ったような仕草で他の人に何かを抗議している……知らんがな。

出来はざんばら髪。

よかれと思って入ったのだけれども、いやな思いしかなかった。
しかしほとぼりがさめたら、僕はきっとこの経験を味わうためまたこの散髪屋に入るのだろう。

練馬のスーパーで買物をしてから帰宅。
夕方まで机に向かっている。
息抜きに映画を観ていると猛烈に眠くなってきたので二〇時就寝。

               ◇

こんなもの食べた! 14年11月15日

こんな本を読んだ! 14年11月15日
【本】『ハローサマー、グッドバイ』マイクル・コーニイ

【本】『ハローサマー、グッドバイ』マイクル・コーニイ

冒頭のたるい展開、正直とっつきにくかった。
飲み込みづらい世界観、この世界特有の用語の多さ、SF的設定の退屈さ、ドラマチックでない主人公とヒロインとの出会い。

世界観がはっきりわかってくるにつれ、本を手放すことができなくなるほど面白くなる。
青春小説という側面もあるが、それでいて彼と彼女をとりまく社会もちゃんと描いている、骨太な小説の印象。
クライマックス直前は、痛ましい展開に読んでいられず本から目をそらしでも先が読みたくて手放せずに本を握るそしておもむろに読み始めては痛ましい展開に読んでいられず本から目をそらし……そんな無限運動を繰り返すほど夢中になる。

ラストがもう少しわかりやすかったらよかった。
飲み込みづらく書き過ぎ。
僕はメモをしながら丁寧に読むことを心がけているのだが、(ニュアンスは伝わってきたにも関わらず)完全にどういうことが起こったのかを理解することができなかった。
ネットを巡回していろんなひとの感想や批評を読みようやく得心した次第。

【食】14年11月15日

朝食、ご飯、牡蠣のポン酢炒め、焼きブリ、トマトと煮玉子とサラダほうれん草とチーズとソーセージのサラダ、ナメコとワカメの味噌汁。
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昼食、豆乳にフルーツグラノーラ、牡蠣のポン酢炒め、焼きブリ、ゴマ豆腐。
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おやつ、ヨーグルト。
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夕食、うどんすき。
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【日記】14年11月16日 体重59.5kg

四時起床。
早めに起き、出発する用意、食事の用意をしている。
八時半に新宿駅より、大阪行きのバスに乗る。
車内の高速バス備え付けプライベートモニターで映画を鑑賞しているが、画面が小さい上、細かく揺れて目が疲れることといったらない。
それでも頑張って三本鑑賞する。

浜松のサービスエリアで迷ってしまいバスにたどり着くことができず、バスの運転手に怒られる。
自分は土地勘が鋭いほうなので、こういうパニックになったことがなく痴呆症の初期症状かもしれない……とおおいに恐れおののく。

西山天王山駅の上で下車、高速道路の真下に駅を作るとはなかなか機能的だと感心する。

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これからもっとこういう乗り継ぎができる場所が増えるようになればいいのだが。
疲れきって実家に一八時半過ぎ到着、何もせずに二二時就寝。

               ◇

こんなもの食べた! 14年11月16日

こんな映画を観た! 14年11月16日
【映画】『レッド・オクトーバーを追え!』:高速バス備え付けのプライベートモニターで鑑賞。
【映画】『ロラックスおじさんの秘密の種』:高速バス備え付けのプライベートモニターで鑑賞。
【映画】『パラノーマン ブライス・ホローの謎』:高速バス備え付けのプライベートモニターで鑑賞。

【映画】『レッド・オクトーバーを追え!』

ジョン・マクティアナン監督が乗りに乗っていた頃、『ダイ・ハード』直後に撮った映画。
さすがにその手腕は冴えていてずっとハラハラドキドキ。

ソ連の描写が悪すぎて、ショーン・コネリー演じる艦長ふくめ誰も信じることができない。
「モンタナに住みたい」と話していた腹心の部下さえ本音を話しているように見せて実はショーン・コネリーの意図を探ろうとしているKGBのスパイかと疑ってしまう。

窓がないのに高速で移動する潜水艦、よく考えたらそんな乗り物、普通ありえないよなあ。
周囲が全く見えず音を反響させて位置を知るその独特な航行方法に、潜水艦の設計をした人はこういうことを前提につくったのだろうか……こんなことができる人間の適応力ってすごい!と今更ながら思う。

【映画】『ロラックスおじさんの秘密の種』

センス・オブ・ワンダーにあふれてはいるが、ピンと来ない。
設定が特殊すぎて自分の周囲にあることに当てはめることができず、別世界で起こっている興味のないことを傍観しているような気分。

全てが作り物の街の設定がうまく生かされていない。
オヘア氏は面倒臭い人だなあと思うけれど、そこまで横暴でもないし。
作り物の街も、一見するとみんな楽しそうに生活していて、その不都合な点が伝わってこない。
そもそもこの映画で描かれている本物の木がこの現実世界にある本物の木とかけ離れすぎ、ともすれば人工的に見えてしまい、それなのに種ごときで何故あんな大騒動になるのかうまく飲み込むことができない。

【映画】『パラノーマン ブライス・ホローの謎』

現代でクレイアニメを作るとこうなるのか……素晴らしい!
CGとアニメがうまく混ざり合い独特の世界観を醸しだしている。
3DCGアニメにありがちな軽さがない。
重みがありそこに存在しているかのような実在感に、僕は耽溺してしまう。

キャラクター造形も僕好み。
内面もよく描けている。
一面性だけでない深みがある。

さかさまにした『シックス・センス』のような話だが、物語と独特の世界観を持った映像が混ざり合って相乗効果を上げている。
悪と正義、単純でないものの見方も素晴らしい。

たまたま高速バスで観て大当たりだった。

【日記】14年11月17日 体重58.6kg

実家で起床。
寒くてなかなか起きることができない。
七時にようやく布団から出ることができる。
風邪を引いたようで体調が悪い。
昼過ぎまで布団に出たり入ったり。

夕方、父と母と車に乗り姉の家へ向かう。
ドアを開けた姉のやつれように僕は驚く。
「これを食べ」
と言い、姉は僕に冷蔵庫からお菓子を差し出してくる。
(あとで母いわく、前日にそのお菓子はなかったので僕のためにわざわざ買ってきたと思う、とのこと)
暗い家。
母は姉の料理を手伝う。
姉のすることに腹が立ってしまうらしく、姉のすること一挙手一投足を叱りつける。
最後に姉は癇癪を起こし、
「ここは私の家や!」
と叫ぶ。
父は飽きたのか、途中で姉宅を出て近所のスーパーへ行ってしまう。
姉の家から出ると雨が降っていたようで、アスファルトが黒くなり車が水滴で覆われている。
暗澹たる気持ちで家路を急ぐ。

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一九時頃、弟が帰宅。
これから先のことについて家族で話し合う。
二二時半就寝。

こんなもの食べた! 14年11月17日

【日記】14年11月18日 体重59.0kg

早朝、目を覚ますが弟が同室で寝ているので、むやみに早起きできない。
あえて二度寝して七時起床。

実家の自室でたまった仕事を片付けるため机に向かっているけれども体調が芳しくなく、集中できない。
温度、湿度の関係か風邪を引いてしまったようだ。
頭痛、そしてハウスダストのせいか痛みに変わった目のかゆみ。
片目を開くことができない……思うように仕事が進まずイライラする。

東京へ帰宅するため、二二時過ぎ家を出ると小雨が降っている。
二三時半、京都駅で高速バスに乗り東京へ向かう。
午前〇時頃椅子の上で背を曲げたまま就寝。

               ◇

こんなもの食べた! 14年11月18日

こんな本を読んだ! 14年11月18日
【本】『2001年宇宙の旅』アーサー・C・クラーク

【本】『2001年宇宙の旅』アーサー・C・クラーク

人物の内面描写の希薄なことに驚く。
大きな宇宙で人類が寄る辺もなく孤独に生きている姿を描くため、象徴的に描かれるはずの主人公の内面がほとんどうかがい知れない。
彼の過去や現在もほぼ書かれていないに等しい。
葛藤も表面的なものは描かれるが、その奥にある彼の背景は全く見えてこない。
ああ、昔のSFってこんな感じだったよなあ……中学時代むさぼるように読んだ黄金時代と呼ばれていた頃の代表的なSF小説を思い出す。

映画版ではよくわからなかったモノリスを作った知的生命体の素性について、ここまで描く意味があるのかというぐらい詳細に描かれていた。
最近のSFならここまで手の内を明かさないだろう。
僕はある程度手の内を見せていただいたほうがありがたかったりするのだけれども、それ自体、自分がそれなりに古い人間になってきたということか。

【映画】『コズモポリス』

あまりにも理解し難い内容だったので二回繰り返して鑑賞。

脈絡のない展開がずっと続いているようだが、全部通して観ると出来事が進行していることがわかる。
セリフの抽象度が高く、その瞬間のセリフ単体では何が意味のある情報か理解しがたいことが、映画のわかりにくさに輪をかけている。

主人公がセックスぐらいでは現実感を感じることができず、痛みを感じることによって現実感を取り戻そうとしている……だから全体的に夢の中のような空想世界のような浮遊感、非現実感に支配されているということなのだろうが、それを表現することによって面白さを削ってしまったら、映画として退屈でしかない。

クライマックス、明確に自分に対して敵意を持っている相手との対話すら抽象的で問答みたいな会話。
具体的なことをいわない。
最後の一瞬だけは期待を裏切る展開で、そこは作家性だな〜と思うけれども面白いかどうかはまた別。

僕の中でクローネンバーグ監督は『イースタン・プロミス』までは面白かった。
『危険なメソッド』以降は今ひとつ。

【日記】14年11月19日 体重59.2kg

新宿に七時半到着。
高速バスを降りて都庁を見上げると、青空がどこまでも冷たく透きとおっている。

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帰宅してすぐ、近所の市場へ買い物に向かう。
その後ずっと家にこもって原稿仕事。

夜、布団に潜ると大阪に滞在していた昨日までのことを思い出し気持ちが重くなって眠れない。
午前一時就寝。

               ◇

こんなもの食べた! 14年11月19日

こんな映画を観た! 14年11月19日
【映画】『コズモポリス』:DVDで鑑賞。

こんな本を読んだ! 14年11月19日
【本】『聴いておきたい クラシック音楽50の名曲』中川右介:感想なし