日別アーカイブ: 2014年9月7日

【本】『記憶の技法』吉野朔実

華蓮がパスポート手続きのため取り寄せた戸籍抄本には謎の記載があった。彼女は真偽を確かめるため、修学旅行と偽り福岡へ向かう。

ラストまで後ひと捻りあるかと思いきや、意外とストレートに終わる話だった。
まあ……そこで漫画『サイコドクター』のようなミステリ的などんでん返しがあったらテーマがぶれてしまうから、女性向け漫画としてはこれが正しいのだろう。
個人的には少しだけ拍子抜け。

【本】『ちーちゃんはちょっと足りない』阿部共実

ちょっと足りない女の子ちーちゃんと周辺で起こった小さな事件、連作短編から始まってゆるやかにひとつの物語に繋がっていく。

背筋から腰に冷たい柱が突き刺さり、そこから力が抜けていくような、鮮烈な印象を受ける。

自分の醜い心の動きを読まれてしまったような、居心地の悪さ、救われなさ、恥ずかしさ、いたたまれなさ、さまざまな感情がトラウマとともに身体中を駆け巡る。
個人的には古谷実『ヒミズ』と極めて似た読後感。

人の心を激しく揺さぶる力のある稀有な作品。

【本】『ブラックギャラクシー6』阿部共実

ブラックギャラクシーという正体不明のサークルに所属する六人の生徒が織りなす学園コメディ。

作者は徹底して人と人とのコミュニケーションの距離に(笑いであれ涙であれ)興味があるのだろう。
作品自体はギャグ漫画だが(コミニュケーションの難しさを扱った様々なバリエーション)、笑いそのものが自己目的化していない。

【本】『ゴーグル』豊田徹也

短篇集。

氏の長編『アンダーカレント』はあまりピンとこなかったのだが、短編はかなり僕のツボ。
独特の空気があって、ささくれだった物語であってもどこか清涼感が漂う。

表題作『ゴーグル』が物語として一番好み。『とんかつ』の女性キャラクターも新鮮。

【日記】14年09月07日 体重5.9kg

五時起床。
眠気の海の底、深海を漂うように寝室から仕事部屋へ向かう。
外は暗闇、冷たい雨が降っている。
あまりの眠気に仕事部屋のソファーで二度寝してしまう。
七時近くまで起きることができない。
起きてもずっと粘りつくような眠気がこびりつき、一日中意識レベルが低い。
ネームを描くため資料の読書中、気を失うように何度も眠ってしまう。

午後から気分転換も兼ね、仕事部屋を片付け始める。
机の位置を移動させる大幅な模様替えになる。

一六時二〇分に外出、曇り空、西の空から晴れ間が少しずつ広がってくる。
一七時半より三鷹のクロッキー会に参加。
一年前と比べると何となく上達したような気がする。
しかしもっと頑張らないと……
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クロッキーのあと懇親会に参加、アニメーター志望の人などと話している。
アルコールを飲んだので少し酔っ払って自制がきかず、自分のことばかり話してしまい後で反省。
二三時過ぎ会場を出て、午前〇時過ぎ帰宅。

午前〇時半就寝。


こんなもの食べた!・・・14年09月07日

こんな本を読んだ!・・・14年09月07日
【本】『記憶の技法』吉野朔実
【本】『ちーちゃんはちょっと足りない』阿部共実
【本】『ブラックギャラクシー6』阿部共実
【本】『ゴーグル』豊田徹也
【本】『人体クロッキー―美術解剖学をデッサン・アニメ・漫画に活かす』高桑真恵:感想なし。
【本】『現役東大生がこっそりやっている、頭がよくなる勉強法』清水章弘