短篇集。
氏の長編『アンダーカレント』はあまりピンとこなかったのだが、短編はかなり僕のツボ。
独特の空気があって、ささくれだった物語であってもどこか清涼感が漂う。
表題作『ゴーグル』が物語として一番好み。『とんかつ』の女性キャラクターも新鮮。
五時起床。
眠気の海の底、深海を漂うように寝室から仕事部屋へ向かう。
外は暗闇、冷たい雨が降っている。
あまりの眠気に仕事部屋のソファーで二度寝してしまう。
七時近くまで起きることができない。
起きてもずっと粘りつくような眠気がこびりつき、一日中意識レベルが低い。
ネームを描くため資料の読書中、気を失うように何度も眠ってしまう。
午後から気分転換も兼ね、仕事部屋を片付け始める。
机の位置を移動させる大幅な模様替えになる。
一六時二〇分に外出、曇り空、西の空から晴れ間が少しずつ広がってくる。
一七時半より三鷹のクロッキー会に参加。
一年前と比べると何となく上達したような気がする。
しかしもっと頑張らないと……
クロッキーのあと懇親会に参加、アニメーター志望の人などと話している。
アルコールを飲んだので少し酔っ払って自制がきかず、自分のことばかり話してしまい後で反省。
二三時過ぎ会場を出て、午前〇時過ぎ帰宅。
午前〇時半就寝。
こんなもの食べた!・・・14年09月07日
こんな本を読んだ!・・・14年09月07日
【本】『記憶の技法』吉野朔実
【本】『ちーちゃんはちょっと足りない』阿部共実
【本】『ブラックギャラクシー6』阿部共実
【本】『ゴーグル』豊田徹也
【本】『人体クロッキー―美術解剖学をデッサン・アニメ・漫画に活かす』高桑真恵:感想なし。
【本】『現役東大生がこっそりやっている、頭がよくなる勉強法』清水章弘
五時起床。
七時一三分より公園を四二分ジョギング。
曇り空、はっきりしない天気、蒸し暑い。
Gryphonのアルバム「Red Queen to Gryphon Three」を聴きながら走る。
前作よりはるかにわかりやすい。
逆に言うと聴き慣れていないものは理解し難い、ということか。
新しいものを表現するときは、八〜九割の既視感と一〜二割程度の実験でじゅうぶんなのだな。
午前中ずっと部屋の模様替え。
自転車で歯医者へ向かう、一一時半の予約。
一時間ほど待たされ、寝落ちしてしまう。
この半年、治療に全く進展がない。
業務用スーパーに寄ってから一三時半ごろ帰宅。
夕方、部屋模様替えそして片付け終了。
ハリー・ポッターシリーズをまとめて観ようとするがしかし、睡眠不足でとにかく眠い。
一本観ただけで諦めて二三時就寝。
こんなもの食べた!・・・14年09月08日
こんな映画を観た!・・・14年09月08日
【映画】『ハリー・ポッターと秘密の部屋』:DVDで鑑賞。
こんな本を読んだ!・・・14年09月08日
【本】『ナサ』浦沢直樹
上映時間が三時間近く。
内容に対してあまりに長過ぎ!
学校の主要な先生たちはハリーをえこひいき過ぎしすぎる。
この物語の世界観は、いい人がハリーの味方になって助け、悪い人がハリーをいじめる単純な善悪二元論。
自分の利害に敵対する人だっていい人がいるし、自分の味方だが悪人もいる。
自分が正義なんて、世界はそんな単純でない。
『ドラえもん』ですら状況が変わることによって登場人物はいい人にも悪い人にも変わるというのに……
ハリーは受動的にしか行動しない。
自分から率先して物ごとを解決しようとせず、観ていてイライラする。
事件解決後、校長先生が唐突に言い出す
「お祝いとして期末試験は取りやめとする!」
その言葉にひっくり返る。
勉強ぐらいちゃんとさせなさい!
五時起床。
雨が降っている。
悲しい気分になっていると、雨がいつの間にかやんで雲間から太陽が顔をのぞかせ始める。
八時二二分より公園を四一分ジョギング。
晴れたり曇ったり微妙な空模様。
Curved Airのアルバム「Reborn」を聴きながら走る。
昔のプログレに若干の現代的要素で聴きやすくなっている。
デビュー前後の四〇年前に比べてボーカルの声のハリが無くなっていることが残念。
当たり前っちゃ当たり前なんだけれども。
午前中はキャラクターデザインとキャラクターの練習。
午後は資料読み。
一五時頃、近所を散歩。
セミがとまる樹々を見ながら歩く。
どうして自分はこんなことになったのだろうと思う。
……全部自分のせいだ。
二三時就寝。
こんなもの食べた!・・・14年09月09日
こんな映画を観た!・・・14年09月09日
【映画】『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』:DVDで鑑賞。
こんな本を読んだ!・・・14年09月09日
【本】『度胸星(全4)』山田芳裕
牢獄アズカバンから脱出した囚人にまつわる騒動、そしてハリーは両親の死の真実を知る……という話。
冒頭、牢獄アズカバンから脱出した囚人を追いかけてきた吸魂鬼が、ハリーの乗った列車に舞い降り、何も関係のないハリーの魂を吸おうとするところから、わけがわからない。
国の行政機関がそんな無関係な人を襲おうとさせる奴を世に放つなよ!
ハリーは相変わらず主体的に動かず、事件に巻き込まれているだけ。
クライマックス、たまたまそのときハーマイオニーが持っていた逆転時計を用いて時間を巻き戻し、事件を収拾するのだが……
そんな物語の根幹に関わるようなものをたいした伏線もなく持っているってどういう物語作法?
そもそも時間をコントロールする道具がこの世にあるなら今までもっと使ってもよいタイミングがあったのでは、という疑問がわいてくる。
(例えばハリーの両親の死を防ぐことができた)
……しかも今作ではむちゃくちゃ頭の悪い使い方をするのだ。
僕ならもっと上手く使うことができるんやけどな〜。
五時起床。
粘り気の強い眠気に翻弄され、仕事部屋の座椅子で二度寝……なかなか行動できない。
八時半に外出。
幕張メッセで開催された宇宙博へ向かう。
宇宙のニュースに目がなく、機会があれば種子島や筑波などの宇宙関係の施設を見学してきた僕にとって、今回の宇宙博は特に目新しいものはなかった。
補足の意味で大量の写真撮影。
海浜幕張駅前のラーメン屋「大ふく屋」で汁なし麺を食べる。
あまり僕好みでない。
新木場にて有楽町線乗り換え。
鳩山会館見学。
意外とこじんまりした印象。
この中で自己完結していれば、世間の波風も気にせずに入られるのかもしれない。
鳩山一族の何となくアレな理由の一端が見えてくる。
鳩山会館を出て住宅街を歩く。
服が汗ばみじっとりと肌にまとわりつく。
三〇分ほどで新大塚の図書館に到着、予約していた資料を貸りる。
さらに丸ノ内線で池袋へ移動、東急ハンズで文房具を購入。
最寄り駅で降りると、小雨がぱらついている。
一五時半帰宅。
座椅子にもたれ本を読んでいると、いつの間にか気を失うように眠っている。
二三時就寝。
こんなもの食べた!・・・14年09月10日
こんな映画を観た!・・・14年09月10日
【映画】『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』:DVDで鑑賞。
こんな本を読んだ!・・・14年09月10日
【本】『ジュリエットの卵(全3)』吉野朔実
ひょんなことからハリーは魔法学校対抗試合に参加することになるが、気が進まない。
実はその裏では「あの人」が復活のため暗躍していたのだった……という話。
ここまで進むと、『ハリー・ポッター』シリーズの共通する法則が見えてくる。
「誰かが悪いことをしようとしてることが冒頭で明示されるが、物語の中で一番怪しい人がその誰かではなく、無害そうな人が実は犯人なのだ」の法則。
思いがけずクジでハリーが対抗試合に選抜されるところから物語は始まる。
また受動的にハリーが事件に巻き込まれるのか、とうんざりする。
相変わらず、対抗試合の中でハリーがあきらかにタイムオーバーなのにそれを誰も突っ込まず高得点をとったり、先生はえこひいきに過ぎる。
ハリーは危機を脱するとき、血のつながりや彼にだけ与えられた特別なものが事態を好転させる。
ハリー自身は努力するわけでもないし、機転も利かせない。
……観ていてモヤモヤする。
五時起床。
身体中にこびりつく眠気。
七時五分より公園を四三分ジョギング。
陰鬱な空、泳ぐように走る。
Goblinのアルバム「Suspiria」を聴きながら走る。
むしろ没個性的なプログレ。
テーマ曲以外はあまり印象に残らない。
午前、絵の練習とキャラクターデザイン。
午後は資料読み。
今日も仕事らしい仕事ができなかった。
二三時就寝。
こんなもの食べた!・・・14年09月11日
こんな映画を観た!・・・14年09月11日
【映画】『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』:DVDで鑑賞。
こんな本を読んだ!・・・14年09月11日
【本】『サイコドクター(全8)』亜樹直 (原作) 的場健 (画)
【本】『プラネテス(全4)』幸村誠
【本】『人を惹きつける技術』小池一夫
「あの人」がとうとう復活、しかし世間は恐ろしいがあまり誰も信じてくれない。
仕方なしにハリーたち生徒は魔法を自主練して闇の力に対抗しようとするが、魔法省から派遣された悪い先生が邪魔をする……という話。
新しく赴任したいじわるな先生に不条理ないやがらせを受けても、ハリーはあくまで直接的に逆らわないので観ていてイライラする。
先生の体罰によって手に刻まれた字が何の意味もない。
それが手枷になるのかと思ったら、ただ絵面だけのことだった。
クライマックス手前、悪い先生をいったん巨人に会わせてからシリウスを助けにいく、その展開がモタモタして死ぬほどイライラする。
小説版にある重要なエピソードが抜けているため、段取りが悪くなっている、あるいはつながりが悪くなっているのかもしれない。
どちらにしろシナリオのレベルで問題があり過ぎる。
ラスト、ハリーがどういう必然で敵の意識を打ち払ったのかわからない。
敵を克服する訓練が完全には成功しておらず、しかも中途で訓練を抜けているのに。
根性?
友情パワー?
どちらにしろ、やっぱり最後は機転や努力と関係がない。
宇宙開発時代のあけぼの、地球の大気圏上でデブリ回収に携わっていた日本人ハチが人類初の木星探査隊の参加を目指す。
この漫画を初めて読んだとき、僕が何より驚いたのは、宇宙を舞台にしている物語なのにセンス・オブ・ワンダーがなかったこと。
宇宙飛行士が主人公なのにSFでないものが描かれる時代になったのか……と感慨深かった。
漫画でこれと類型のあるものがなかったので、大きなパラダイムシフトが始まっているのかも、と僕は思った。
もちろんその内容に説得力を与えるのは緻密な宇宙船/基地内部の描写だ。
そしてこの漫画以降、宇宙を舞台にしたSFでない作品がいろんな作家によって描かれることになる。
その先鞭をつけたという意味でもこの作品は重要だ。
最初は、キャラクターの目の位置が真ん中よりやや上で不安定に上がり下がりしていたが、後半は安定して真ん中になって、読んでいてホッとしたことも思い出す。
五時起床。
ジェットコースターのごとく上下する自分の気持ちに振り回されている。
七時七分より公園を三七分ジョギング。
憂鬱に打ちのめされて、通学、通勤途中の人々に混じって走る。
朝日がクリアなことだけが救い。
Focusのアルバム「Moving Waves」を聴きながら走る。
極めて僕好みのプログレ。
僕好みなものとそうでないものとの違いは何なのだろうか。
一日を資料整理で明け暮れ。
もういい加減にしろ!と我ながら思う。
この人生が夢で、早く覚めたらいいのに。
二二時半就寝。
こんなもの食べた!・・・14年09月12日
こんな映画を観た!・・・14年09月12日
【映画】『ハリーポッターと謎のプリンス』:DVDで鑑賞。
「あの人」の不死の力を探るため、校長に命じられてハリーが頑張る……という話。
『ハリー・ポッター』シリーズの中で最も脈絡のないストーリー。
つながりがよくわからないエピソードがずっと続き、物語がどこに向かおうとしているのがさっぱりわからない。
それぞれのエピソードも細かいところに変な部分が多すぎ、観ていて集中できない。
特にクライマックス、校長が連れて行った洞窟にて、そこに何故「分霊箱」があると校長が知っているのかわからない。
そして校長は
「容器の中の水を飲み干さなければならない」
と言って頑張り始めるが、飲み干さなければならないその前提はどこから出てきたのかわからない。
飲み干した後、ハリーがせっかく飲み干した容器の中に魔法で水を出し、校長に飲ませようとするのもよくわからない。
飲み干した後、水面から敵が襲ってくる顛末もよくわからない。
そもそも何でそんな危険なことをふたりきりで行おうとするのだろうか?
大事な「選ばれし者」であるハリーがそこにいなければならない必然性がわからない。
ハリーはここに至るもまだ主体的に行動しない。
命じられたとおりに行動し、何か出来事が起こってから反射的に動くだけ。
ハリーたち三人は「例のあの人」の魂が封印されている七つの分霊箱を探す旅に出る……
『ハリー・ポッター』シリーズは本を読んで楽しむことが前提で、映画はあくまで本を補完するものなのかもしれない。
映画単体で観ると、あきらかにおかしい演出が多くて展開がグダグダ。
到底意味があるとは思えない行動を行ったり来たり。
例えば、ハリーの両親が死んだ地を訪れたとき、たまたまそこを歩いていたいかにも怪しい老女を
「ダンブルドアの友人だ!」
と思い込みついていき、案の定襲われてしまう。
それが次のエピソードに繋がっているわけでもない。
つながりの薄いエピソードが数珠つなぎに並んでいるだけ。
原作通りにやらなければならないということで無理やり入れたエピソードが、映画の尺ゆえの時間制限で説明不足になっている、ということなら納得がいく……
というか、そういう理由でもないと理解不能過ぎる。
登場人物の行動はみな支離滅裂、その場を反射的に動くだけでとうてい主体的に行動しているとはいえない。
危機に陥ったとき、機転や能力で脱するわけでなく、偶然や誰かの助けによってその場はなし崩しに何とかなるのだ。
「例のあの人」とハリーは決戦のときをむかえる……
最後まで行き当たりばったりな展開。
演出が間延びしすぎ。
主人公の危機から逆転に至るまでのシーン、緊張感が続かない。
最高のタイミングでクライマックスを迎えることができたのに、中途半端に原作に忠実であろうとしたためか、どっちつかずになっている。
それにしても最後までハリーの主体的な選択しない感はすごい。
最後の命を賭けた選択を含め、全部段取り通りなんて。
そういえばクライマックス手前、セブルス・スネイプ先生のとあるシーンでようやく涙をながすことができたが、そこにいたるまでシリーズの第一話から第七話まで映画を観た時間は合計二〇時間近く経過……
涙のコストパフォーマンスが悪い。
五時半起床。
寒さで布団から出ることができない。
七時三五分より公園を三一分ジョギング。
雲ひとつない空、太陽に照らされ空気があたたまってきたので外にでる。
「犬の頭をなでてもいいですか」
と見知らぬおじさんに話しかけている小学生の女の子二人組。
「いいよ、この子は噛まないからね」
と安請け合いするおじさん。
Focusのアルバム「Live At The Rainbow」を聴きながら走る。
嫌いじゃない、むしろこのバンドとは素晴らしい出会いだった。
これから繰り返し何度も聴くだろう。
午前、部屋片付けと仕事の用意。
午後、ギリギリまで映画を観てから外出。
自転車にて三鷹へ向かい、閉館三〇分前から山本有三記念館を見学。
館内と周囲を写真撮影。
その後、一七時半から三鷹のクロッキー会に参加。
学生時代の勘を取り戻してきたような気がする。
懇親会でまた誰も聞きたくない自分話をしてしまったような気がして、帰りの自転車で自己嫌悪。
自転車往復二〇キロ。
興奮してなかなか寝付けず、午前二時半就寝。
こんなもの食べた!・・・14年09月14日
こんな映画を観た!・・・14年09月14日
【映画】『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』:DVDで鑑賞。